カテゴリから選ぶ


音場工房

[ 2023年 3月 21日付 ]



FiiOの据置型USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ「FiiO-K9」新発売!!



こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

FiiOの据置ヘッドホンアンプシリーズに「ES9068AS」をデュアルDAC構成で搭載するハイパフォーマンスモデルが登場しました。

ES9068ASデュアル構成、PCM768kHz/32bit, DSD512対応、THX-AAA 788+アンプ搭載、完全バランス設計│デュアル・クロック管理技術│アナログ部・デジタル部で分離した電源供給、高品質なBluetoothコーデックに対応、豊富な入出力端子を搭載、コンパニオンアプリ連携が可能。

K9は、ESS Technology製のオーディオ向けDACチップ「ES9068AS」を左右のチャンネルで1基ずつ動作させるデュアル構成で搭載し、オーディオ回路や基板レイアウト等は最上位モデルであるK9 Pro ESSと共通の設計を採用した、ハイパフォーマンスモデルです。

「THX-AAA 788+」アンプ回路やデュアルクロック管理技術、ADCボリュームコントロールといった主要な設計や技術については上位機種と共通のものが採用されておりますが、DACチップをはじめとする搭載コンポーネントを変更することによって、パフォーマンスをなるべく維持しながらも、低価格化を実現しました。


◆主な特長

・ESS Technology製のハイパフォーマンスDACチップ「ES9068AS」をデュアル構成で搭載。
・DACからヘッドホンアンプ部までの完全バランス設計を採用。
・THXと共同開発した「THX-AAA 788+」ヘッドホンアンプ回路を搭載。
・XMOS製「XUF208」と二系統の超高精度水晶発振器を搭載。
・高音質の源となるクリーンな電源供給設計。
・微細な音量調整を可能にするADCボリュームコントロール機能を搭載。
・あらゆる用途に対応する豊富な入出力端子を搭載。
・Qualcomm製「QCC5124」を搭載、高品質なワイヤレス伝送に対応。
・視覚的にもわかりやすい、入力設定表示と各設定スイッチ。
・きらびやかなRGBインジケーターライトを搭載。
・UAC1.0/2.0、接続モードを自由に切り替え可能。
・FiiOコントロールアプリと連携することで、より細かい設定が可能に。
・安心して使えるインテリジェント保護装置を搭載。
・置く場所や置き方を選ばない、洗練された筐体デザイン。


製品の詳細

◆ESS Technology製のハイパフォーマンスDACチップ「ES9068AS」をデュアル構成で搭載

K9には、ESS Technologyがオーディオファイル向けに設計した2ch出力DACチップの最上位モデル「ES9068AS」を、左右のチャンネルにそれぞれ1基ずつ使用するデュアル構成で採用しています。

ESSTechnologyが保有するHyperstream®IIやQUAD DAC™といった技術を惜しみなく投入したES9068ASは、低消費電力ながら、高品質なサウンドと様々なファイルフォーマットへの対応を実現します。


◆DACからヘッドホンアンプ部までの完全バランス設計を採用

K9のオーディオ回路は、DACからボリュームコントロール、ヘッドホンアンプに至るまで、左右のチャンネルで分けられた回路に差動信号の入力を徹底するフルバランス構成になっています。

また、オーディオ回路は「DAC、ローパスフィルタ、ボリュームコントロール、バッファアンプ、プリアンプ、ヘッドホンアンプ」の6ブロックに分けられ、据え置き製品らしい雄大さと細やかなディテール表現を両立したサウンドを実現するために、各ブロック毎に入念に設計されています。

さらに、基板上においても主要な処理を行う部分毎に分離・最適化してレイアウトすることによって、悪影響を及ぼす相互干渉が極限まで排除され、信号忠実性の高い高品質な音楽再生を可能とします。


◆THXと共同開発した「THX-AAA 788+」ヘッドホンアンプ回路を搭載

K9は、信号の増幅時に発生する歪みを補正する、高品質なフィードフォワード技術を備えた「THX-AAA 788+」アンプ回路を搭載しています。この回路は透明性の高い、ピュアなサウンドを提供することを理想に掲げて設計された「THX-AAA 788」回路をベースに、FiiOとTHXが共同で開発したアンプ回路です。

K9ではこのアンプ回路を左右のチャンネルあたり1基ずつ、合計2基搭載することによって、1%未満の低歪み性と32Ω負荷時に最大2000mW、300Ω負荷時に最大780mWの高出力を両立いたしました。


◆XMOS製「XUF208」と二系統の超高精度水晶発振器を搭載

K9はUSBデコードチップにXMOS製の「XUF208」を採用しています。このチップを搭載することでPCMは最大で768kHz/32bit、DSDは最大でDSD512のデコード能力を備え、入力されたソースに対して常に最適なクロックを選択するデュアル・クロック管理技術によって、信号忠実性の高い高品質なD/Aコンバートを実行します。


◆高音質の源となるクリーンな電源供給設計

K9の内部に搭載する電源トランスは、4つの4700uF大容量コンデンサと組み合わせられ、内部のオーディオ回路にクリーンな電源供給を行います。

また、デジタル部とアナログ部の各回路にそれぞれ独立した電源供給を行うことで、音質に悪影響を及ぼす電源ノイズを抑制すると共に各ブロック間の相互干渉を抑制します。

さらに、回路上の各ブロックには低ノイズLDOによってクリーンな状態に保たれ、それぞれ適切な量に昇圧された電力を供給しています。この徹底した電源供給設計によって、高いS/N感と重厚な音像表現を実現します。


◆微細な音量調整を可能にするADCボリュームコントロール機能を搭載

K9には、音量調整のためにADCボリュームコントロール機能を採用しています。この方式では音楽信号を流した可変抵抗を直接操作するアナログボリューム方式とは異なり、ボリュームノブの回転変化量をAD変換した値に基づいてボリュームICを制御することによって音量調節を行います。

120段階の細やかな音量調整が可能としながらも、アナログボリュームの問題点である左右の音量差やノイズを排除することに成功しました。


◆あらゆる用途に対応する豊富な入出力端子を搭載

K9は豊富な入出力端子を搭載するため、PCとの接続だけに留まらず、様々なデジタルデバイスと接続をして高音質なオーディオ体験を楽しむことや、既に所有するオーディオシステムの一部として容易に組み込むことが可能です。

・デジタル入力:USB B端子、同軸デジタル端子、角型光デジタル端子
・アナログ入力:4.4mmバランス入力端子、RCAライン入力端子
・ヘッドホン出力:4ピンXLRバランス端子、4.4mmバランス端子、6.35mmヘッドホン端子
・ライン出力:RCAライン出力端子、3ピンXLRバランス出力端子


◆Qualcomm製「QCC5124」を搭載、高品質なワイヤレス伝送に対応

K9は、Qualcomm製のBluetooth SoC「QCC5124」を搭載することで、LDACやaptX HD、aptX Adaptiveといった高品質なBluetoothコーデックに対応しています。高い情報量と低遅延の両方を満たすワイヤレス接続が可能なK9は音楽を楽しむだけではなく、より没入感の高いゲームや映像体験をも実現します。


◆視覚的にもわかりやすい、入力設定表示と各設定スイッチ

前面のINPUTボタンを操作することで各入力の切り替えを行うことができます。ボタンを押すと設定に対応するLEDが点灯し、現在の入力設定を示します。

*アナログ入力端子の両方に接続がある場合、4.4mmバランス入力端子が優先されます。

OUTPUTスイッチを操作することで三つの出力モードの切り替えを行います。

LO:背面のライン出力のみが有効になります。ボリュームレベルを調整することはできません
PRE:背面のライン出力のみが有効になります。ボリュームレベルを調整することが可能です
PO:前面のヘッドホン出力のみが有効になります。ボリュームレベルを調整することが可能です

本体前面のGAINスイッチを操作することによって、K9のハードウェアゲインをHigh(高)、Medium(中)、Low(低)の3段階から調整することが可能です。接続するヘッドホンの能率に合わせてゲインを調整することで、常に快適な音量レベルで音楽を楽しむことができます。


◆きらびやかなRGBインジケーターライトを搭載

ボリュームノブを囲むように備え付けられたRGBインジケーターライトは、再生しているファイルのサンプリングレートや接続に使用しているBluetoothコーデックをカラフルに表示します。


◆UAC1.0/2.0、接続モードを自由に切り替え可能

K9はUAC1.0規格と2.0規格、両方の規格での接続に対応しているため、家庭用ゲームコンソール等も含めた様々な機器との接続互換性を有しています。接続モードの切り替えは、スマートフォン向けに配信されている「FiiOコントロール」アプリ上から簡単に行うことが可能です。


◆FiiOコントロールアプリと連携することで、より細かい設定が可能

スマートフォン向けに配信されているFiiOコントロールアプリをK9と連携することで、デジタルフィルターや様々なイコライザー機能、チャンネルバランスの変更にLED表示の設定等をユーザー一人一人の好みに合わせて設定することが可能です。

*イコライザー機能はBluetooth接続時のみ有効となります。


◆安心して使えるインテリジェント保護装置を搭載

K9には加熱、過負荷、過電圧から製品を保護する安全装置が組み込まれています。これらの装置が働くことによって、製品がハイパフォーマンスで動作している状態であってもユーザーは安心してリスニング体験に集中することが可能です。


◆置く場所や置き方を選ばない、洗練された筐体デザイン

K9は、アルミニウム合金を素材に、ストレッチ加工やCNC加工して成形された部品を組み立てることによって、高剛性で美しい仕上げのボディを実現しています。

また、付属の縦置きスタンドを使用することで、物が多いデスク上であってもすっきりと配置することが可能です。


◆担当者より

フラグシップモデル「K9 Pro ESS」をベースにコストパフォーマンスを追求した製品として発売されたモデルです。外見に関しては、同じシャーシが採用されており、大きさやレイアウトも同じで、ボリュームツマミのゴールドリングが無い程度の違いしかありません。

「K9 Pro ESS」との主な違いは「USB Type-C」ポートを省略、DACチップ「ES9038PRO」を「ES9068AS」に変更、フィルター設定を3種類にシンプル化等で価格を大きく抑えています。ハイレゾには「K-Pro ESS」を上回る、最大768kHz/32bitまでのPCM、DSD 512のネイティブ再生が可能。

音質はFiiOならではのテクノロジーや回路構成はそのまま継承されており、見事なハイコストパフォーマンスを達成しています。クリアで広い音場、安定感のある低域、高解像度で艶やかな中高域、全体のバランスが実に素晴らしく、この価格で手にできるのはかなり魅力的だと思います。サウンド、機能面共に充実した万能な据え置きバランス型ヘッドフォンアンプと言えるでしょう。

また、DACからヘッドホンアンプ部までの完全バランス設計でXLR出力端子も備えているので、PRO仕様のアクティブスピーカー等と組み合わせると、なかなか素晴らしいコンパクト・ハイコストパフォーマンス・モニターシステムが構築できると思います。





今回ご紹介した商品はこちら

    商品はこちら