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[ 2017年7月25日付 ]

中村製作所 電源雑音軽減機『 NXP-001SE 』の実力に唖然!〜アモルメットの効果を最大限生かした電源タップ〜

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、2016年8月に登場して以来、爆発的なヒットを続ける「アモルメットコア」。その供給元「中村製作所」から新開発された「角形アモルメット」を搭載したフィルター内蔵の電源タップのSEバージョン『 NXP-001SE 』をご紹介!
試聴も行いましたので、レポートいたします。


中村製作所「NXP-001SE」
大ヒットを続ける「アモルメットコア」

中村製作所は、その生業の一つに医療機器用の絶縁トランスの製造があり、その技術を生かしてオーディオ用として従来からアイソレーショントランスを供給して来ていました。ただ、効果は大きいものの、それは大がかりで高価にならざるを得ませんでした。

現在、デジタル機器の増加や携帯電話の普及など、オーディオ再生におけるノイズ環境は悪化する一方です。そこで中村製作所は、より多くのオーディオファンにノイズ対策をしていただくべく研究を重ね、ついに完成したのが比較的安価にコモンモードノイズ※の除去を実現したのが「アモルメットコア」です。(※+−の信号線に載った同相の雑音)

「アモルメットコア」はアモルファス合金を使ったトロイダルコアで、それを使ってチョーク(交流の周波数が高いほど抵抗が高い性質)とすることで、フィルター回路(コアの穴にケーブルを通すだけで高周波雑音をカット)として応用したのです。これにより簡単にコモンモードノイズのない音が実現でき、結果「アモルメットコア」の大ヒットとなったのです。

『 NXP-001SE 』とは?

今回取り上げます『 NXP-001SE 』は、今年2月に発売された同社の電源タップである、床据え置き型 「NXP-001」、壁コンセント直接接続型「NXP-001V」で構成する「NXP-001」シリーズ。そのSE(スペシャル・エディション)バージョンという位置づけです。

『 NXP-001SE 』は、外観全体を高級感のある梨地黒焼付塗装とし、特殊金属製ベースボード・制振側面パネル・高さ調整可能な特殊金属フットなどと大幅に強化されており、重量も約3倍の1.8kgになっています。

サイドパネルのメッキ処理は金メッキ・クロームメッキ・黒クロームの3種類から選択可能としています。さらに従来、床据え置き型 の「NXP-001」のグレードアップ用として別売されていたアンダーボードが標準装備されています。

これだけのことをして4万円弱のアップに納められたことは、『 NXP-001SE 』は大変お買い得でもあります。


この「NXP-001」シリーズで搭載しているのがアモルメット素材を使った新型「角型コモンモードチョークコイル」(写真)です。

この新開発の「角形アモルメットコア」は世界初の試みで、そのメリットはトロイダルのドーナツ型に対し、コイルの「整列密巻き」が可能なため、漏れ磁束がほとんどゼロとなり、電源雑音を強力に吸収すると言います。結果、音質面・特性面・安全面・省スペース面で、より高効率な電源対策が実現できたとしています。

「NXP-001」シリーズ共通の仕様としては、7口タイプの電源タップで、アナログ用が4、デジタル用は2+1に分かれており、互いに独立しており干渉することはないとしています。

また筐体は音質上の理由から、あえて電気磁気特性の異なる素材によるハイブリッド構成としています。さらには、トランスメーカーとしての経験・実績そしてノウハウを活かして、産業機器並の組立精度と構造で安全性を確保したとしています。

試聴しました


『 NXP-001SE 』の試聴は、自宅オーディオルームで従来から使用していました某社の電源タップを『 NXP-001SE 』に入れ替えた状態で始めました。

CDプレーヤーはデジタル用に、USB-DACのACアダプターは本体前面にある2ピンのデジタル用コンセントに接続、プリアンプ、アナログプレーヤー、フォノイコライザーはアナログ用に接続しました。

まずは、USB-DACを使ってのファイル音源の再生から始めました。音場が広々と感じられ、音楽のスケール自体が大きくなりました。音質は全体的にふくよかになり、デジタル音源とは思えない程音に厚みが出てきたのです。

高域の情報量もハイレゾ音源ならではの伸びやかさ、微細な部分も聴きとれるようになりました。これはS/Nの向上が大きく効いた結果だと感じました。

特にボーカルが素晴らしく、温か味のある人間の声、素直でヌケの良い透明な声、そして何よりボーカル後方に広がる響きの自然さは、スタジオの広さまで分かる程でした。

次にCDプレーヤーでは従来全体に薄目であったサウンドが、厚みを増しスケール感がアップし、安定感のあるピラミッド型のサウンドになったのです。さらに、デジタル出力をUSB-DACに入れ、176kHzにアップサンプリングして聴いたそのサウンドは、さらにスケールが出て来て、CDプレーヤーのグレードが大きくアップしたと感じました。

そして最後に聴いたアナログプレーヤーは圧巻でした。スケール感は言うに及ばず、その包容力のある充実したサウンド、陰影の深さ、立体感、オーディオの可能性を感じました。

最後に
これまで様々な電源タップの効果を検証してきた筆者としては、『 NXP-001SE 』こそ、従来のいかなる電源タップより、その音質改善効果は大きいと感じました。

自宅の電源環境が悪いと感じていらっしゃるオーディオファイルに一押しの電源タップです。アモルメットの効果を最大限生かした電源タップの登場です。

そして「アモルメットコア」ファミリーが次々と増殖中です。

@アモルメットコアの最小サイズ「NS-095B」
外径9mm、穴径5.5mm、長さ8mmの最小サイズ。ケーブルコネクター内部やカートリッジのリード線(4本通す)に最適。

Aアモルメットコアの大型サイズ「NS-295」
外径28mm、穴径16mm、長さ13mmの大型サイズ。大型RCAプラグ、USB-A端子が通ります。

Bアモルメットコアの最大サイズ「NS-385」
外径48mm、穴径24mm、長さ28mm、重量約150g(NS-095Bの85倍)。極太ケーブル、XLRプラグの本体が通ります。

Cアモルメットコア内蔵RCAタイプのアタッチメントショートケーブル「ATC-RCA1」
アモルメットコア内蔵。長さ約25cm(プラグ先端〜ジャック先端)2本1組。ご使用のRCAケーブルの素性や音質を変えずにノイズだけを除去。

Dアモルメットコア内蔵RCAタイプのアタッチメントショートケーブルの廉価版「ATC-RCA2」
価格を抑えた音質的にバランスの良いRCAショートケーブル。ご使用のRCAケーブルがノイズの極めて少ないケーブルに変身。

Eアモルメットコア内蔵XLRタイプのアタッチメントショートケーブル「ATC-XLR1」
アモルメットコア内蔵。長さ約25cm(プラグ先端〜ジャック先端)2本1組。ご使用のXLRケーブルの素性や音質を変えずにノイズだけを除去。

FRCAインターコネクトケーブル「ASCR-1」
アモルメットコア内蔵のRCAラインケーブル。 長さ約1m(プラグ先端〜プラグ先端) 2本1組。

GXLR インターコネクトケーブル「ASCX-1」
アモルメットコア内蔵のXLRラインケーブル。 長さ約1m(プラグ先端〜プラグ先端) 2本1組。

筆者が感じる「アモルメットコア」を使用した製品の魅力は(これはあくまでも私見ですが・・)

一般的にオーディオアクセサリーは音質的に何らかの効果はあるものの、一方でマイナス面が出てきたりする場合があったりします。また複数使用しても、必ずしもどんどん良くなっていくとは限らないのも経験則としてあります。

しかし、殊「アモルメットコア」には良くなるのが当たり前で、マイナス面を感じたことはありません。強いて言えば、最悪でも現状維持(そんなことはないですが)はしてくれます。

また複数個、オーディオ装置の各所に使用してもデメリットは全く感じたことがないとも付け加えておきます。ぜひ「アモルメットコア」の効果を一度体感してみて下さい。

(あさやん)



中村製作所『 NXP-001 』シリーズ