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ウィルコ 13枚目のスタジオ・アルバム『カズン』
プロデューサーにウェールズの女性アーティスト=ケイト・ル・ボンを迎えた、新境地となる作品。
ウィルコのフロントマン、ジェフ・トゥイーディーは、
「僕は世界のいとこなんだ。血のつながりは感じないけど、結婚して、いとこになったのかもしれない」と打ち明ける。
ウェールズのアーティスト、ケイト・ル・ボンのプロデュースによる『カズン』は、
ウィルコが『スカイ・ブルー・スカイ』以来、久々に外部プロデューサーと組んだ作品だ。
サックス、安物の日本製ギター、シネマティックでニュー・ウェイヴ・スタイルのドラム・マシーンなどに、ル・ボンの影響が感じられる。
その結果、ウィルコの最も尖った、刺激的なアルバムとなり、バンドにとってまさに新境地となった。
長年、互いの作品を称賛してきたウィルコとル・ボンは、
2019年にウィルコが開催したソリッド・サウンド・フェスティバルで初めて出会った。
そこですぐに心を通わせたトゥイーディーは、2022年にル・ボンをバンドのシカゴのスタジオ、ザ・ロフトに招き、
『カズン』の制作に取り掛かった。
ル・ボンはバンドにリスクを冒し、確立された強みを転用し、習慣に抗うよう促した。
ル・ボンは、「ウィルコのすごいところは、彼らが何にでもなれること。
彼らはとても変幻自在で、どんなジャンルであれ、どんな感触のレコードであれ、
彼らのやることすべてに流れる信頼性の糸がある。
成功したキャリアの中で、これほど深く物事を変化させることができるバンドはそう多くない」と語る。
トゥイーディーは、「ケイトは感情に非常に懐疑的だけど、人間のつながりを疑っていない」と語る。
ル・ボンのディレクションより、『カズン』は、トゥイーディーの真摯な歌詞と声を維持しながら、
ウィルコがこれまでに作ったものよりも、どこか冷たく、夜を感じさせるものに進化した。