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解像度を上げたら、この男の深みが見えてきた。
ブルース・ギタリストだけでは語り切れない、Gary Clark Jr.の姿がここにある。
ブルースを超え、ロックからサイケデリア、ジャズからワールド、
そしてHIPHOPのビートまで――豪華ゲストとともに奏でる深く、カラフルな音的宇宙。
約5年振りとなるスタジオ・アルバム『JPEG RAW』完成。
本作はこれまでのゲイリー・クラーク・ジュニアのアルバムの中でも大胆な野心作として記憶されるに違いない作品になるであろう。
新世代のブルース・ギタリストとして注目を集めてきた彼だが、
このニュー・アルバムではセロニアス・モンクやソニー・ボーイ・ウィリアムソンからの影響から、
ジャズやアフリカン・ミュージックにロックやR&B、
さらにHIPHOPやブルースを融合させ、ゲイリー・クラーク・ジュニアの音的宇宙の深さと豊かさを表現している。
一方、歌詞は鋭く、また極めてパーソナルで率直でもありながら社会意識の高いメッセージも込められており、
それらがクラーク自身によるラップやスポークン・ワードを織り交ぜつつ、語られているのだ。
アルバムの幕開けを飾るのは騒々しく混沌とした「Maktub」だ。
アグレッシヴなギターによって描き出された運命や宿命を意味するアラブ語のタイトルを持つこの曲は、
クラークの本作に対するミッション・ステートメント(使命声明)ともとれるだろう。
また “Jealousy(嫉妬)、Pride(自尊心)、Envy(羨望)、Greed(強欲)、Rules(規律)、Alter Ego(第二の自我)、
Worlds(世界)”のそれぞれの頭文字をとったアルバムのタイトル・トラック「JPEG RAW」では、
リアルな1対1の交流を犠牲にした現代社会における携帯電話の社会的役割を見つめている。
さらに注目すべきなのは、様々なアーティストのコラボレーションだ。
Naalaを迎えた力強いアンセム「This Is Who We Are」、そしてKeyon Harroldとの「Alone Together」、
そしてファンク界の最高峰、ジョージ・クリントンを迎えた最高にファンキーな「Funk Which U」をはじめ、
ゲスト・ミュージシャンがクラークの色彩豊かな音楽的パレットに鮮やかな色合いやテクスチャを加えている。
これらのコラボレーションの中でも、スティーヴィー・ワンダーと共作・共演をした「What About The Children」は、
スティーヴィーのソウルとクラークのギターとHIPHOP的要素が融合したR&Bクラシックと呼べる傑作だ。
多方面にわたる多彩な才能を持つゲイリー・クラーク・ジュニア。
あらゆる境界を打ち破り続けている彼は、この最新作『JPEG RAW』で再びシーンに戻り、
さらなる高みでスリリングで刺激的な新境地を開拓し続けているのだ。