◆国内入荷予定が遅れる場合もございます◆
若きフランスのチェリスト、エドガー・モローによる、20世紀の4人の作曲家コルンゴルト、ブロッホ、ブルッフ、ラヴェルによる、チェロのためのユダヤに関連した協奏的作品集
ブロッホの『ユダヤ人の生活から』は、アンコール曲としても有名な「祈り」が含まれる作品集。ヘブライ狂詩曲『シェロモ』の「シェロモ」とは、旧約聖書におけるソロモン王のことで、独奏チェロがソロモン王として曲が進行していきます。ブロッホのユダヤの世界観に根差した音楽性を壮絶な情念として書かれています。
コルンゴルトの傑作ヴァイオリン協奏曲の翌年に作曲されたチェロ協奏曲は、女流ピアニストを巡るチェリストと作曲家の三角関係を描いた映画「愛憎の曲」に書いた曲を拡大改作したもの。モダンなハーモニーや洗練された響きの曲で、チェロのソロが緻密に濃厚に表現されています。
ユダヤ教で礼拝の際に用いられる朗誦の旋律に基づいたブルッフの『コル・ニドライ』。異国趣味や民俗音楽を次々と取り入れたラヴェルの、アラム語による典礼文をテクストにした「頌栄(カディッシュ)」が第1曲に置かれた『2つのヘブライの歌』など、ユダヤ人のルーツとの深いつながりや、ユダヤの音楽に関連したチェロのための作品という意欲的なプログラム。
叙情的、情熱的、そして官能的な美しいモローの音は、「叙事詩的な広大なエレジー」を、歌心あるチェロ演奏の可能性を求めたものとなっています。
【演奏】
エドガー・モロー(チェロ)
ルツェルン交響楽団
ミヒャエル・ザンデルリンク(指揮)
【録音】
2020年9月4, 5, 7日、ルツェルン・カルチャー・コングレスセンター