フランスの若き実力派チェリスト、エドガー・モローと兄弟たちによる、ドヴォルザークとコルンゴルトの珍しい室内楽作品アルバム
両方の作曲家が現在のチェコ共和国で生まれ、アメリカに渡ったことが共通しています。ドヴォルザークは1841年にプラハの近くで、コルンゴルトは1897年にブルノで生まれました。どちらもウィーンで名声をあげていますが、1890年代にドヴォルザークがニューヨーク・ナショナル音楽院院長を務め、1930年代のコルンゴルトは、ハリウッドのために豪華な映画音楽を作曲しており、1938年にドイツがオーストリアを併合したことにより長期亡命を余儀なくされました。どちらもアメリカで生計を立てるために中央ヨーロッパを離れたことという関係性は、新しい世界を開いた意味合いが重要なのです。コルンゴルトの「組曲」のピアノパートは左手のみ。1930年の初演では、ピアニストはパウル・ヴィトゲンシュタインが演奏しました。彼は第一次世界大戦で右手を失い、多くの主要な作曲家に作曲を依頼したその中のひとつです。このアルバムでは、2人の有名なアリアの、その作曲家の最も有名なオペラからのチェロとピアノのためのアレンジ版もはさんで収録されています。
【演奏】
エドガー・モロー(チェロ)
ジェレミー・モロー(ピアノ)
ラファエル・モロー(ヴァイオリン:1, 4)
ダヴィッド・モロー(ヴァイオリン:1, 4)
【録音】
2020年3月2-5日、フランス、ヴィルファヴァール、Ferme de Villefavard en Limousin