20世紀オーケストラ演奏芸術の一つの極点を築き上げた巨匠フリッツ・ライナーの原点がここに。シカゴ響以前の「ライナー伝説」が作られたピッツバーグ響との全録音が正規マスターからCD化。
20世紀指揮界のスタンダードを築いたフリッツ・ライナー。
ハンガリー出身のフリッツ・ライナー(1888-1963)は、
19世紀の名残であるロマンティックな陶酔よりも、20世紀の主潮である音楽の客観的再現に奉仕した音楽家です。
「シカゴ響以前」のライナーの姿を刻印したドキュメントが正規マスターから復刻。
シカゴ時代以前のコロンビアとRCAへのモノラル〜SP録音で正規音源からCD化されたのはごく一部のみでした。
今回の14枚組は、1941年から1947年にかけて、当時音楽監督を務めていたピッツバーグ交響楽団と残した全録音に加え、
1950までにコロンビア・レコードに残したライナーの全録音をまとめたもので、そうした歴史的認識のギャップを埋める貴重なリリースといえるでしょう。
しかも全てソニー・ミュージック・アーカイヴが保管する金属原盤およびそこからトランスファーされた音源を使用しての復刻。
■仕様:
・アメリカ盤初出LPデザインによる紙ジャケット仕様(ジャケット裏面もLPのバックカバーを印刷)
・CDレーベルは初出時のレーベルデザインを使用したレコード盤風のデザイン
・オールカラー64ページ別冊解説書付き
(ライナーの評伝を執筆したケネス・モーガンによるエッセイのほか、各ディスクのトラックリストと詳細な録音データ、
ライナーの写真、コロンビアの録音台帳のページ写真などの貴重な資料を掲載)
・収納用クラムシェルボックス
【収録曲】
<CD1>
1. ラヴェル:ラ・ヴァルス M.72
2-4. ドビュッシー:イベリア L.122
5. ベルリオーズ:ハンガリー行進曲
6. ドビュッシー(ラヴェル編):スティリー風タランテッラ L.69
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1947年4月1日(1, 6)、1941年11月15日(2-5)
<CD2>
ワーグナー:
1. 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕への前奏曲
2. 楽劇「ジークフリート」〜森のささやき
3. 歌劇「ローエングリン」〜第1幕への前奏曲
4. 歌劇「ローエングリン」〜第3幕への前奏曲
5. 楽劇「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行
6. 歌劇「タンホイザー」〜バッカナールとヴェヌスベルクの音楽
7. 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第3幕への前奏曲
8. 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜徒弟達の踊り
9. 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜職人達の入場
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1940年2月25日(5)、1941年 1月9日(1, 2, 4, 6)、 1941年11月15日(3, 7-9)
<CD3>
1-4. ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調Op.36
5. ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):禿山の一夜
6. ガーシュウィン(ラッセル・ベネット編):交響的絵画『ポーギーとベス』
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1945年3月26-27日
<CD4>
1-3. ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
[演奏]ルドルフ・ゼルキン(p)、ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月2日
<CD5>
1-5. バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz.116
6. グリンカ:カマリンスカヤ
7. ロッシーニ;歌劇「ブルスキーノ氏」序曲
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月2&5日
<CD6>【5〜7はライナー指揮ではありません】
1-4.マーラー:さすらう若者の歌
[演奏]キャロル・ブライス(Ms)、ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月5日
5-6. J.Sバッハ:マニフィカト ニ長調BWV.243〜第2&9曲
7. J.S.バッハ:ミサ曲ロ短調 BWV.232 〜 第26曲:アニュス・デイ
[演奏]キャロル・ブライス(Ms)、ダニエル・サイデンバーグ(指)コロンビア放送コンサート管弦楽団
[録音]1946年4月14日
8-21. ファリャ:バレエ「恋は魔術師」
[演奏]キャロル・ブライス(Ms)、ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月5日
<CD7>
1-8. ブラームス:ハンガリー舞曲 〜 第5, 7, 12, 13, 6, 21, 19,1番
9. J.シュトラウスII:南国のバラ Op.388
10. J.シュトラウスII:宝のワルツ Op.418
11. J.シュトラウスII:ウィーン気質 Op.354
12. リチャード・ロジャース:ミュージカル「回転木馬」よりワルツ
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月4-5日(1-8, 13)、1941年11月15日(10)、1941年1月9日(12)
<CD8>
1-6. R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40
7-15. R.シュトラウス:「町人貴族」組曲Op.60
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1947年11月10日(1-6)、1946年2月4日(7-15)
<CD9>
1-4. モーツァルト:交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」
5-11. J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067
12. J.S.バッハ(リュシアン・カイエ編):小フーガ ト短調BWV578
13-16. モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1946年2月2&4日(1-12)、1947年4月1日(13-16)
<CD10>
1-3. ショスタコーヴィチ:交響曲第6番ロ短調Op.54
4. カバレフスキー:歌劇「コラ・ブルニョン」序曲Op.24
5-8. コダーイ:ガランタ舞曲
9-13. ヴェイネル・レオー:弦楽のためのディヴェルティメント第1番ニ長調 Op.20(古いハンガリー舞曲による)
14. チャイコフスキー:組曲第1番ニ長調Op.43 〜 第5楽章:小行進曲
15-16. バルトーク:ハンガリーの風景Sz.97 〜 「ほろ酔い」「熊踊り」
[演奏]ピッツバーグ交響楽団
[録音]1945年3月26-27日(1-14)、1947年4月1日(15-16)
<CD11>
J.S.バッハ:
1-4. ブランデンブルク第1番ヘ長調BWV1046
5-7. ブランデンブルク第2番ヘ長調BWV1047
8-9. ブランデンブルク第3番ト長調BWV1048
[演奏]コロンビア室内アンサンブル、フーゴー・コルベルク(vn)[第1番]、ウェルドン・ウィルバー(hrn) [第1番]、
ロバート・ブルーム(ob)[第1・2番]、ウィリアム・ヴァッキアーノ(tp)[第2番]、フェリックス・アイル(vn)[第2番]、
ジュリアス・ベイカー(fl)[第2番]、レナード・ローズ(vc)[第2番]、フェルナンド・ヴァレンティ(cemb)[第2番]
[録音]1949年10月28日(1-4)、12月2日(5-7)、10月20日(8-9)
<CD12>
J.S.バッハ:
1-4. ブランデンブルク第4番ト長調BWV1049
5-7. ブランデンブルク第5番ニ長調BWV1050
8-9. ブランデンブルク第6番 変ロ長調BWV1051
[演奏]コロンビア室内アンサンブル、フーゴー・コルベルク(vn)[第4・5番]、ジュリアス・ベイカー(fl)[第4・5番]、ラルフ・エイチャー、フレデリック・ウィルキンス(fl)[第4番]、
シルヴィア・マーロウ(cemb)[第5番]、ウィリアム・リンサー(va)[第6番]、ニコラス・バイロ(va)[第6番]
[録音]1949年10月21日&11月3日(1-3)、11月3日(4-6)、10月27日(8-9)