1971年のスティーヴ・キューンがヤバい!
いきなり冒頭(1)からスペイシーなエレクトリック・ピアノが炸裂!
近年のスティーヴ・キューンからは考えられない展開にまず度肝を抜かれる。
そしてそれに続く気怠くメランコリックな彼のヴォーカルで完全にノックアウト!
また何曲かで聴かれるニューヨーク・ブラジリアン・フレイヴァーの無国籍感は後のAmerican Claveの世界に通じるモノも・・・。
ボーナス・トラックとして収録されたアレサ・フランクリンで知られる「デイ・ドリーミング」やサントラ「ラスト・タンゴ・イン・パリ」のカヴァーにも涙。
全編を通して貫かれるこの先鋭的でグルーヴィーな空気感は今だからこそ理解できるもの。
まさに早すぎたクラブ・ジャズ名盤。
またスティーヴと親交が深く、'71年11月に急逝した天才プロデューサー、アレンジャー、ミュージシャン、ゲーリー・マクファーランドのラスト・レコーディングでもあり、このアルバムはゲイリーに捧げられた。
Track1-8
スティーヴ・キューン(vocal, fender phodes, piano, el-piano)
ロン・カーター (pass, el-bass)
ビリー・コブハム (drums)
アイアート・モレイラ (percussion)
ストリング・カルテット
録音:1971年7月/ニューヨーク
Track9-14
スティーヴ・キューン (el-piano, vo)
スティーヴ・スワロウ (el-bass)
ブルース・ディトマス (drums)
スーザン・エヴァンス (percussion)
録音:1973年9月14日/ニューヨーク
オリジナルLPデザイン紙ジャケット仕様