盛年・木野雅之が奏でる貴重な記録が、今、蘇る。
現在、日本フィルのソロ・コンサートマスターを務め、日本を代表するヴァイオリニスト:木野雅之が20歳代後半に残した貴重な記録です。木野の演奏といえば技術的な安定さに加え、その太く男らしさを感じる分厚い音色が魅力ですが、このCDから聞こえてくる木野の音楽は、まさに盛年・木野雅之のエネルギッシュさと音楽的な深さを見事に両立させた見事な演奏です。サポートで奏でるポーランド放送交響楽団の演奏も非常に重厚なアンサンブルで、木野の奏でる音楽と溶け合ってゆきます。シベリウスのどこかほの暗く郷愁感に黄昏る情感、そしてチャイコフスキーのロシアの香りが漂いながらも、名曲ならではの華やかさと妙技性溢れる演奏がお楽しみ頂けます。
【録音年、収録場所】
1991年4月24?26日 ポーランド、カトヴィツェ、センター・オブ・アーツ