日本テレマン協会を設立し、指揮者として、またオーボエ奏者として関西バロック界を中心に活躍する延原武春が、日本フィルを率いてブラームス交響曲第1番を演奏。延原は「ブラームスが生み出した最初の瞬間」にこだわり、第2楽章の初稿版を使用。古典派の演奏を中心に活躍する延原ならではのアイデアに富んだ試みです。
この版は、ブラームスが書いた当初の譜面から後年に復元がなされ、当初稿の形となったもの。出だしのファゴットと弦楽器のフレーズが終わるとともに突如としてオーボエのソロが始まり、その後、曲が進むうちに展開される旋律や形式も、明らかに改訂版と違います。
コンサート等でこの初稿版を取り上げるのは非常に珍しく、ひと味もふた味も違う初稿版の響きをお楽しみください。
2010年10月16日 横浜、みなとみらいホールにてライヴ収録