芥川也寸志と大江健三郎による原爆を取り扱った衝撃的なオペラ
本名徹次とニッポニカによる第4弾アルバムは、作曲芥川也寸志、台本大江健三郎という音楽と文学の大巨頭によるオペラ「ヒロシマのオルフェ」です。
このオペラは被爆した青年が幻影に苦しむ姿を描いた問題作です。
この楽曲は1968年のザルツブルク・オペラコンクールで第一位を獲得しています。当アルバムの音源は演奏会形式での演奏で、ライヴ収録となります。
芥川也寸志を冠に掲げるオーケストラ・ニッポニカによる、情熱のこもった演奏で、楽曲のもつ精神性や音楽性を突き詰めるような出来となっています。第二次世界大戦より66年が過ぎ、東日本大震災が起こった今だからこそ、再考させられる内容です。
また、カップリングには竹取物語を題材とした「月」を収録。美しい情景が浮かぶかのような作品で、芥川也寸志の意欲的な音楽構成を見せています。
2010年3月14日
東京・ティアラこうとうにてライヴ収録