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今年、デビュー30周年を迎える清水和音。名実ともに日本を代表するピアニストが、満を持してロマン派のピアノ・ソナタの中でも最高峰の表現力、構成力と全ての音楽的要素を求められるリストのピアノ・ソナタを収録しました。
とかく技術偏重に陥りがちなリストの作品でも特に高い技術力を要求されるこの作品において、清水の演奏は既にそのレベルを超越し、その持てる技術全てがリストの音楽の美しさに注がれます。
楽曲構成を手中に入れた上での和声表現、レチタティーヴォでの弱音の美しさ、フーガにおける明瞭な声部の処理、ダイナミックでありながらも決して音の割れない清水の魅力のひとつである独特の澄んだ音色が、リストの音楽を自在に歌い上げ、多様性を求められる難曲「ロ短調ソナタ」をより立体的に表現しています。
ペトラルカのソネットとコンソレーションでは、その独特の音色に加え清水の自然な表現がリストの小品の魅力を伝えます。曲間のふとした「間」に垣間見えるのは、まるでリストの音楽と微笑みながら対話をする清水の演奏。
ウィットに富んだ清水のキャラクター抜きには表現し得ない、絶妙な演奏からは清水のリストへの想いすら伺えます。
技術的にも音楽的にも偏りの無いバランスの良さを実感できる清水和音の長年の演奏経験が凝縮された新たな1枚です。
録音:2011年1月5-7日
コピス三芳にて収録