2CD仕様
Suspended 4th初のフルアルバム『Travel The Galaxy』【2枚組】
2019年に初の全国流通盤となる1st Mini Album「GIANTSTAMP」をリリースし、
「さあ、これから」というタイミングで訪れたコロナ禍。
その影響で全ての動きを止められた彼らが、あらゆる困難を乗り越えリリースにこぎつけた今作だが、
初のフルアルバムということは当然内容もアーリーベスト的なものになっている。
例えば、過去に自主制作盤として発表済の「BIGHEAD」、「INVERSION」、
レーベルコンピに提供した「オーバーフロウ」は≪Revision 2≫として、
彼らの出世曲と言える「ストラトキャスター・シーサイド」は
「ストラトキャスター・シーサイド ’22」として再録している。
そして、以前からライブでプレイしていた「Venetzia」と「Betty」は今回初の音源化。
更に、3曲の配信シングルから
「ブレイクアウト・ジャンキーブルースメン」、「HEY DUDE」、「KARMA」ももちろん収録。
また、今作の中で異色なのは、ディープ・パープル「Burn」のインストカバー。
彼らのルーツでもあるこの楽曲はすでにライブでも披露しているが、すさまじくカッコいい。
一人残らず演奏技術がバカ高いことをここで再認識するはずだ。
アーリーベスト的な内容とは言え、4人は猛烈な勢いで進化している最中なので、
≪ひと区切り感≫のようなものはまったく感じない。
既存曲だけに限らず、聴き手をのっけから煽るタイトル曲「トラベル・ザ・ギャラクシー」から痛快で、
約3分という短い時間に強烈なリフとタイトなリズムだけでなく、演奏、アレンジ、歌唱面で
様々なアイデアをぶちこみつつ、サビのキャッチーなメロディで全体をぐいっと牽引する。
全曲を通し4人の演奏が完璧で、プレイはもちろんのこと、随所に聴きどころが散りばめられている。
本作は、「Parallel The Galaxy」と題した、収録曲全曲のインスト盤が付属する2枚組。
90〜00年代カラオケ全盛期のJ-POPならいざ知らず、彼らのように泥臭さしかないバンドがなぜ?と
不思議に思うリスナーもいるかもしれないが、彼らのホームグラウンドである路上ライブはインストで行っており、
聴けばわかるがこれは「カラオケバージョン」なんていう生易しいものではない。
サスフォーというバンドの技術力にフォーカスして楽しむもので、ボーカルバージョンと別物として聴いてみてほしい。
インスト盤は『Travel The Galaxy』と逆の曲順で収録されており、
この2枚を通して新たな楽しみ方ができる作品になっている。
そんな本作『Travel The Galaxy』はサスフォーが掲げるロック反撃の狼煙と言いたくなる熱さがある。
すべてのロックは鳴らされたと言っても過言ではない2020年代にこんな作品が聴けるというのはなんと幸せなことだろうか。
ファンならずともマストバイな、至高の1枚がここに完成した。
先日リリースした約3年振りとなるフィジカル作品。1stシングル「KARMA」も絶賛好評中の彼等。そんなSuspended 4th待望の1stフルアルバムがついに完成。内容を一言で表現するならベストアルバム。しかもDISC2は『Parallel The Galaxy』と題しDISC1収録曲のすべてがインストverとして収録されているという狂気の内容。音楽性やスキルの高さも魅力の彼等にしか出来ない離れ業だ。さぁ今作で彼等と一緒に宇宙の彼方へ。 (C)RS