『ディキシー・チキン』リリース後に始まったツアーから、2枚のディスクに4月19日のニューヨークと7月19日のデンヴァーの2公演を収録。今では名作と誉れ高い『ディキシー・チキン』だが、当時は売れないバンドの売れない作品だった。リトル・フィートの73年とはそんな年だった。しかし、それと演奏の内容はまったく関係なく、音楽的な冒険と演奏の可能性を最も追求していたと思われる時代、かつ、後の音楽的な方向性の分断もまだない時代とあって、非常に濃厚なグルーヴを聴かせてくれる。この時期のフィートの演奏は全て聴きたいという人も少なくないだろう。 (C)RS