2005年にデビューしたドイツのピアニスト、マルティン・シュタットフェルト。ソニー・クラシカルからの9枚目のアルバム。
クラシックの王道はやはりドイツ・ロマン派の音楽ということになりますが、ここではそのドイツ・ロマン派の極め付けともいえるワーグナーのオペラのピアノ・アレンジ(リスト編曲)から始まり、シューマンやブラームスといった、「ドイツ・ロマン派」といえば即座にその名が浮かぶ有名作曲家の作品がつづられていきます。また、ワーグナーの珍しいピアノ・ソロ作品もなかなか聴けない佳品です。ピアノのための作品だけではなく、オペラや歌曲のアレンジが多いところも、シュタットフェルトの鋭い主張を感じさせるところと言えましょう。