オリジナルのタイトルは「In the Breath of Time」。「時間」「空間」「自然」「人間」など作品にまつわる関連性を浮かび上がらせ、200年前に書かれたベートーヴェンの音楽が21世紀に持つ意味合いを強く意識したカップリング。
演奏も、これまでの「運命」や「英雄」同様、ピリオド楽器による演奏スタイルを十分に研究・咀嚼したうえで、それを現代のシンフォニー・オーケストラで再現するというもので、筋肉質で剛毅な響き、ヴァイオリンを両翼に分ける古典配置を取ることでの各パートの立体感の表出など、ケント・ナガノならではの21世紀の最先端ともいえるベートーヴェン演奏となっている。