Blu-spec CD
グールドによるR.シュトラウスへのオマージュともいうべき演奏を集めたもので、正規のセッション録音を残さなかった「ブルレスケ」、ヴァイオリン・ソナタの第1楽章がCBCの音源から復刻されているのみならず、これまでどんな形でも発表されたことのない音源が4曲含まれています。
1955年ごろの「ブルレスケ」の自宅での練習風景では、オーケストラ・パートをピアノで弾きまた歌いながら作品に没入するグールドの姿が捉えられており、また1966年のエリーザベト・シュヴァルツコップフとの歌曲集のセッションからは、既発売の「オフェーリア歌曲集」に加えて、初発売となる3曲が収録されています。
グールドはその生涯を通じてR.シュトラウスの音楽に魅了されていました。1962年にはCBCTVで番組を制作し、さらに1966年の『グレン・グールドとの対話』4部作でもR.シュトラウスについて1章をささげているほどです。ソニー・クラシカルへの正規録音としては「イノック・アーデン」という珍しい作品を1961年に録音しているほか、生涯最後の録音となったのも、R.シュトラウス若書きのピアノ・ソナタ(1982年録音)でした。