フランチェスカッティの艶やかな美音が描き出す豊麗なモーツァルト。
1958年と1968年にフランチェスカッティが録音したステレオによるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を集大成した2枚組。最晩年のワルターと共演した第3番と第4番は、重厚で壮麗な伴奏の上で、美しく艶やかな美音を聴かせる。10年後にチューリヒで収録された第2番と第5番でも、その歌心あふれる美しいソノリティは健在で、20世紀中盤のロマンティックなモーツァルトの演奏様式をつたえる貴重な記録である。
ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
チューリヒ室内管弦楽団
指揮:エドモン・ド・シュトウツ
コロンビア交響楽団
指揮:ブルーノ・ワルター
【録音年、収録場所】
1968年9月12日&13日、ヴィンタトゥール(1&2)、1958年12月10日、12日、15日、17日、ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(3&4)