音楽を扱う際の精緻さが際立つブーレーズのベルリオーズ。
ブーレーズが指揮者として最も先鋭的な演奏を繰り広げていた1960年代〜1970年代前半の見事なサウンド・ドキュメント。「幻想」と「レリオ」は、録音史上初めて、作曲者の構想通り対にして発売した画期的な録音で、ブーレーズは分析的で鋭利な感覚をフルに発揮させて、ベルリオーズの音楽が持つ意義そのものを聴き手に問いかけている。ブーレーズの古くからの盟友でフランスを代表するジャン=ルイ・バローがレリオ役で出演しているのも聴きどころ。1971年〜72年録音のニューヨーク・フィルとの序曲集をカップリング。
ロンドン交響楽団
ニューヨーク・フィルハーモニック
ジャン=ルイ・バロー(語り、レリオ)
ジョン・ミッチンソン(テノール、ホレイショー、レリオの想像上の声)
ジョン=シャーリー・カーク(バリトン、船長)
ロンドン・シンフォニー・コーラス(合唱指揮:ジョン・オールディス)
ロンドン交響楽団
指揮:ピエール・ブーレーズ
【録音年、収録場所】
1967年10月24日&25日(1、4)、ロンドン
1971年4月27日(5、6)、1971年9月24日(7)、1972年9月25日(2、3)ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール(現エイヴェリー・フィッシャー・ホール)