1960年代〜1970年代の欧米の音楽界を席巻した若武者トーマス・シッパーズの名演。
トーマス・シッパーズは、マゼール、カルロス・クライバーらと同年の1930年生まれのアメリカの指揮者。1977年に肺癌で急逝するまで、1960年代〜1970年代を通じて、バーンスタインの後継者的存在として、アメリカを中心に世界的に活躍した。当アルバムは、シッパーズが1963年と1965年にバーンスタイン時代のニューヨーク・フィルを振って成し遂げた超弩級の名演2曲を収めたもの。オケの豪壮なソノリティと見事なヴィルトゥオジティを生かし、若武者らしくやりたいことをやり尽くした徹底ぶりが見事。同時期にオナジニューヨーク・フィルを指揮したバーンスタイン盤(66年/58年)との比較も興味深いところ。
ニューヨーク・フィルハーモニック
指揮:トーマス・シッパーズ
【録音年、収録場所】
1963年4月9日、ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール(現エイヴェリー・フィッシャー・ホール)(1)、
1965年1月11日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(2)