心技体とも最も充実した1960年代のアルトゥール・ルービンシュタイン全盛期のベートーヴェン全集。このラインスドルフとの1960年代の2度目の全集は、従来あまり光が当てられてこなかった。文字通り心技体ともに最盛期にあったルービンシュタインのスケールの大きなピアニズム、ソロを緻密にバックアップするラインスドルフとボストン響、そしてその演奏の全体像を俯瞰し細部を聴き取れるように収録したRCAの録音技術の高さとが一体となった、極めてクオリティの高い全集。ステレオ初期のライナー/シカゴ響との整然たる解釈とは対照的にロマンティシズムに満ちた1964年のブラームス「第1番」をカップリング。 (C)RS