Blu-spec CD2
2008年12月から2010年4月にかけてウィーンで開催されたティーレマン&ウィーン・フィルによるベートーヴェン・チクルスのクライマックスとなった交響曲第9番「合唱」。ティーレマンは、ヴァイオリンを左右に配した正統的古典配置を採用、楽譜も旧来のブライトコプフ版を使用することで、あえて時代の趨勢に逆行し、この名門オーケストラの長く深い伝統の中で熟成されてきたベートーヴェン演奏を21世紀の現代によみがえらせている。遅めのテンポを基調に絶妙なルバートを取り入れつつ、幅広いデュナーミクを駆使して、巨人ベートーヴェンの魂が描き出され、その気迫とドラマが聴く者の心を深く激しく揺さぶる。 (C)RS