Blu-spec CD2
小澤征爾は1965年から1969年にかけてRCAにLP16枚分の録音を残しているが、いずれも飛ぶ鳥を落とす勢いで世界的な活動を行っていた30代のオザワの、まさに青春の記念碑ともいうべきフレッシュな演奏ぞろい。ムソルグスキーとブリテンの2曲は、小澤がソリストなしで世界一流のオーケストラであるシカゴ交響楽団を指揮して録音した初のアルバムで、小澤が音楽監督をつとめていた、夏のラヴィニア音楽祭を契機に行われた。小澤の若々しい気迫とシカゴ響のヴィルトゥジティが高次元で結びついた名演・名録音である。カップリングのストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲は1968年にボストン交響楽団にデビューした翌年に録音されたもので、若きマエストロならではの鮮やかな色彩感としなやかなリズムが聴きものの出色の出来である。 (C)RS