極HiFiCD
イタリアの名指揮者、ダニエレ・ガッティ若き日の名盤です。レスピーギのローマ三部作の世界初演・イタリア初演を担った名門サンタ・チェチーリア国立アカデミー管の音楽監督時代に、ガッティが同管と残した唯一の録音です。単なる派手なオーケストラ・ショーピースと捉えるのではなく、情景描写よりも音楽的な表現力にこそ力点を置いている点が極めてユニークです。ガッティの緻密かつタイトなコントロールの行き届いたイタリアのオーケストラならではの輝かしいサウンドにも不足しませんが、特に印象派思わせるような抒情的パッセージの繊細な響きや、巧みにブレンドされた音色の変化が、レスピーギの音楽の本質的な魅力を極めて明晰に表現しています。 (C)RS