Blu-spec CD2
パブロ・フェランデスがソンー・クラシカルからのデビュー・アルバムに選んだのは、自らの音楽的ルーツである作品ばかり。ロマンと情熱、ノスタルジーに満ちたラフマニノフのチェロ・ソナタは、マドリードで師事したロストロポーヴィチの弟子で名教師ナタリア・シャコフスカヤ直伝。母国スペインのファリャとグラナドスは言うまでもなくフェランデスに染み込んだ音楽の原点の一つです。そしてアルバムを締めくくるのが「鳥の歌」。世界の平和を希求したカザルスの代名詞であり、スペインへのオマージュでもあるこの曲を、“21世紀のカザルス”と目されるフェランデスが取り上げたのも自然なことと言えましょう。 (C)RS