Blu-spec CD2
イゴール・レヴィットの新作は3枚組の大作。自称「マキシマリスト」の彼が、知的にも肉体的にも自分の限界に挑戦することを楽しんでいることはよく知られているが、音楽的モダニズムの鍵となる2つの作品による今回のプロジェクトはその最たるもの。1951年に完成したドミトリー・ショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」は、すべての長調と短調(12×2)によって書かれた2時間半もの長大な作品。スコットランドの作曲家ロナルド・スティーヴンソンが1963年に完成させた「DSCHによるパッサカリア」は、ショスタコーヴィチの名前による音型(D-Es-C-H = D-E♭-C-B )を使った1時間半近くに及ぶ壮大な変奏曲。 (C)RS