20世紀音楽史に巨大な足跡を残したアルトゥーロ・トスカニーニ。前半生は主に欧米の歌劇場で、後半生は演奏会指揮者として幅広いレパートリーを極めて高水準の演奏で披露。特に1937年からのNBC交響楽団との活動は、音楽芸術のメディアミックスの最初期の成功例でしょう。
RCAに残された膨大な録音から名曲名演をセレクト、生前のトスカニーニの録音にもかかわったジョン・ファイファー監修のリマスターを使用、アナログLPのジャケット・デザインで復刻します。
第7番は1951年のセッションとライヴから編集されており、トスカニーニがレコード化に際してディテールにも神経を使った典型例。強靭に刻まれるリズムと熱いカンタービレに溢れ、「舞踏の聖化」と呼ばれるこの交響曲の本質を見事に音化した名演。1952年のセッション録音である第8番では、溌溂とした軽やかな勢いが年齢を感じさせません。