フランス・バロック期の作曲家モンドンヴィル。ヴァイオリニストとしてフランスの宮廷で活躍しつつ、合唱曲や歌劇の作曲家として当時最も高名だったラモーを凌ぐほどの人気を集めました。とりわけ1753年に初演された《ティトンとオロール》は好評を博し、ラモーが引退した後、イタリア・オペラとフランス・オペラの優劣を巡る「ブフォン論争」が再燃した際フランス・オペラの擁護派が、この作品を自陣営の優位性を証す切り札として喧伝したことで知られています。2021年1月、パリ・オペラ=コミック座で無観客で上演された本作の映像では、操り人形(粘土の人型や羊の群れ)のコミカルな動き、華やかな衣装、美しい舞台美術による幻想的な情景に目を奪われます。この舞台を背景にレザール・フロリサンを率いるウィリアム・クリスティの自由闊達なタクトに導かれ、優れた歌手とダンサーが見事な歌唱と演技を繰り広げていきます。ティトン役を歌うのはベルギー出身のレイナウト・ファン・メヘレン。テノールの中でもとりわけ声域の高いオート・コントルの名歌手として知られ、その若々しく艶やかな美声はオロール役のソプラノ、グウェンドリン・ブロンデールの鮮やかな歌唱と相まって聴く者を魅了します。
ナクソス・ジャパン
【演奏】
ティトン…レイナウト・ファン・メヘレン(テノール)
オロール…グウェンドリン・ブロンデール(ソプラノ)
パレス…エマニュエル・ド・ネグリ(ソプラノ)
エオール…マルク・モイヨン(バス・バリトン)
愛の神…ジュリー・ロゼ(ソプラノ)
プロメテ…レナート・ドルチーニ(バス・バリトン)
妖精たち…ヴィルジニー・トマ(ソプラノ)*/モード・ニドザズ(ソプラノ)*/ジュリエット・ペレ(ソプラノ)*
* 「レザール・フロリサン」メンバー
人形使い…ヴァランタン・アルヌー/コリーヌ・フイエ ...他
レザール・フロリサン
指揮: ウィリアム・クリスティ
演出・衣裳・舞台美術・人形デザイン: バジル・ツイスト
【収録】
2021年1月18日、19日パリ・オペラ=コミック座(無観客収録)
【スペック】
収録時間: 127分
音声: フランス語歌唱
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio 5.1(Blu-ray)
字幕: 日本語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
画角: 16/9 NTSC All Region
Blu-ray・・・片面二層ディスク 1080i High Definition