ガーディナー畢生の大プロジェクト - モンテヴェルディ歌劇3部作ツィクルスの世界巡業「Monteverdi450」の映像収録から第ニ弾《ウリッセの帰還》登場!
トロイア戦争に勝利したにもかかわらず、夫の王ウリッセが帰国しないことを嘆く妻のペネーロペ。そのうえ夫不在の宮廷に居座り傍若無人にふるまう3人の求婚者にも悩まされています。そのウリッセは女神ミネルヴァに助けられ、みすぼらしい姿で故郷に戻ってきました。ウリッセが死んだものとあきらめたペネーロペは求婚者の申し出を受け入れることにし「夫の弓を引き一番遠くに矢を射った者と結婚する」と宣言しますが、だれもウリッセの強弓を引くことはできません。そこへやってきた物乞いの姿に身をやつしたウリッセは難なく弓を引きますが…
2017年、モンテヴェルディ生誕450年周年にあたり、ガーディナーは「Monteverdi450」と銘打った一大プロジェクトを立ち上げ、2017年4月から10月にかけて世界16都市を巡る演奏ツアーを行いました。その中でもブリストル、ヴェネツィア、ザルツブルク、エジンバラ、ルツェルン、ベルリン、パリ、シカゴ、ニューヨークの9都市ではモンテヴェルディの歌劇3部作のツィクルスを上演するという快挙を成し遂げました。
この演奏ツアーを実現したガーディナーは、今でこそバッハやベートーヴェンの演奏で広く知られていますが、モンテヴェルディこそが彼の原点となる作曲家で、イングリッシュ・バロック・ソロイスツもその前身はモンテヴェルディ管弦楽団と名付けられています。
本作《ウリッセの帰還》は、そのツアーの一環としてモンテヴェルディゆかりの地ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場で上演された2回目の3部作ツィクルスからの収録です。前作《オルフェオ》でアポロを演じたフリオ・ザナージがウリッセを歌い、使者役で存在感を発揮したリュシール・リシャルトがペネーロペを、またエウリディーチェを歌ったハナ・ブラシコヴァがミネルヴァ役を担当するなど《オルフェオ》で喝采を浴びた高水準な歌唱がここでも展開されています。他、実力派の歌手を揃えた声楽陣とイングリッシュ・バロック・ソロイスツによる素晴らしいステージがガーディナーの指揮のもとに繰り広げられます。
ナクソス・ジャパン
【出演/演奏】
ウリッセ…フリオ・ザナージ(バリトン)
ペネーロペ…リュシール・リシャルド(コントラルト)
テレーマコ…クリスティアン・アダム(テノール)
ミネルヴァ/フォルトゥーナ(幸運)…ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)
時/ネットゥーノ/アンティノー…ジャンルカ・ブラット(バス)
ピサンドロ…ミハウ・チェルニアフスキ(カウンターテナー)
アンフィーノモ…ガレス・トレシダー(テノール)
エウリーマコ…ザカリー・ワイルダー(テノール)
メラント…アンナ・デニス(ソプラノ)
ジョーヴェ…ジョン・テイラー・ウォード(バス)
ジュノーネ…フランチェスカ・ボンコンパーニ(ソプラノ)
イーロ…ロバート・バート(テノール)
エウメーテ…フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ(テノール)
人間のはかなさ…カルロ・ヴィストーリ(カウンターテナー)
アモーレ(愛)…シルヴィア・フリガート(ソプラノ)
エリクレア…フランチェスカ・ビリオッティ(メゾ・ソプラノ)
モンテヴェルディ合唱団&イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
指揮: ジョン・エリオット・ガーディナー
演出: ジョン・エリオット・ガーディナー&エルサ・ルーク
照明: リック・フィッシャー
衣装: パトリシア・ホフスティード&イザベラ・デ・サバタ
映像監督: セバスティアン・グラ
【収録】
2017年6月20日 フェニーチェ歌劇場、ヴェネツィア(イタリア)
【スペック】
日本語字幕あり
収録時間: 119分
音声: イタリア語
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio Surround5.1(Blu-ray)
字幕: 日本語・イタリア語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
Blu-ray…片面二層ディスク 1080i High Definition