ラトヴィア放送合唱団来日記念、国内仕様盤の登場
現代ヨーロッパに数あるプロフェッショナル室内楽合唱団の中でも、トップクラスの実力を誇るラトヴィア放送合唱団。日本への紹介は遅れていましたが、2017年にハインツ・ホリガーが自作上演に際して「この合唱団でなければ!」と指名して初来日。その超絶的なテクニックとアンサンブルの妙技に触れた聴衆の間でセンセーショナルな話題となりました。最近ではONDINEからジョン・ケージの合唱作品集をリリースして卓越したテクニックとセンスを見せつけ、高い評価を呼びました。このディスクでは現代音楽から離れてブルックナーのモテットに取り組み、ヨーロッパの正統的な教会音楽としての美しさ、オーソドックスな合唱団としての力量の高さを聞かせます。
クローンシュトルフ・ミサ曲などこの中の何曲かは、ブルックナーがザンクト・フローリアンやリンツなどでオルガン奏者・合唱指揮者として活躍していた40歳くらいまでの間に書かれており、作曲家自身が「未熟な作である」と考えて公表を控えていたものです。そのため演奏機会に恵まれずにいましたが、近年になって真価が認められ、演奏の機会も増えています。どの曲にもブルックナーらしい敬虔な宗教心を感じさせる美しさがあります。
国内仕様盤には歌詞の日本語訳と石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語解説が付属します。
ナクソス・ジャパン
【演奏】
ヤーニス・クルシェヴス(テノール)… 17
クリスティーネ・アダマイテ(オルガン)… 5, 12, 13, 17
シグヴァルズ・クラーヴァ指揮
ラトヴィア放送合唱団
【録音】
2020年3月2-5日
リガ大聖堂、ラトヴィア
ラトヴィア放送合唱団来日記念、国内仕様盤の登場。 (C)RS