★この商品(HybridCD)の再生にはSACD再生に対応している機器があればSACD音源を聴くことができます
また、通常のCD再生機器(一部のDVD再生機器を除く)では通常CD音源を聴くことができます★
生き生きとした躍動感。室内楽演奏の最上かつ理想的な姿が具現化。
■ウィーンの伝統と20世紀的な機能性の高い合奏法とを融合
当アルバムに収録された 3曲は、1988/89年シーズンと1989/90年シーズンに
ABQの本拠地の一つだったウィーンのコンツェルトハウス・モーツァルトザールで行なわれた演奏会のライヴ録音。
ベートーヴェンは1989年6月、5回の演奏会で開催された弦楽四重奏曲全曲演奏会からで、
≪ラズモフスキー第3番≫は第5夜(最終日)の最後の演目、≪セリオーソ≫は第4夜の2曲目でした。
この時はEMIがABQにとって1978〜83年録音以来2度目となる全集録音を行ない、
それと並行して ORF(オーストリア放送協会)が映像を収録しています。
ドヴォルザークはABQにとって待望の初録音となったもの。
ABQとベートーヴェンの親和性は彼らの中心的なレパートリーにしていたことから明白ですが、
ウィーンの伝統と20世紀的な機能性の高い合奏法とを融合させたABQならではの解釈が明確に実現しています。
一方のドヴォルザークは、広い意味でのハプスルブルク帝国の文化圏内にある
ボヘミア由来の音楽であり、その音楽語法もいわば自家薬籠中のもの。発売当初から絶賛を受けた名盤です。
■演奏の緊張感や個々の奏者の演奏の細かなニュアンスをとらえた録音
ライヴ録音が行われたウィーンのコンツェルトハウスは1913年に竣工し、
オープニングに際してはリヒャルト・シュトラウスが「祝典前奏曲」を初演し、
今ではムジークフェラインと並ぶウィーンの代表的なコンサートホールとなっています。
モーツァルトザールは704席の中ホールで、
小編成のアンサンブルや室内楽のコンサート、歌曲のリサイタルなどが行われます。
ABQのライヴ録音は、天井から吊るされた4本のマイクロフォンをメインにして収録されました。
演奏前後の拍手や曲間のオーディエンスノイズもほぼそのまま残されており、
ライヴならではの臨場感を残した音作りがなされています。
録音で聴く限り、適度な艶と響きは乗りつつも各楽器のサウンドがきちんとプロジェクトされるホールのようで、
会場を埋めた聴き巧者なオーディエンスの前で繰り広げられる演奏の緊張感や
個々の奏者の演奏の細かなニュアンスまでもがきっちりと捉えれています。
4つの弦楽器のバランスや左右のステレオ空間の中でも配置も理想的。
デジタル録音として発売されたため、本格的なリマスターは今回が初めてとなります。
今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターの選定から、
最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業をおこないました。
特にDSDマスタリングにあたっては、新たに構築した「Esoteric Mastering」を使用。
入念に調整されたESOTERICの最高級機材 Master Sound Discrete DACと
Master Sound Discrete Clock を投入。またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、
オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することができました。
【録音】
1989年6月17日(≪ラズモフスキー第3番≫)、
1989年6月15日(≪セリオーソ≫)、
1989年10月20日〜23日(スメタナ)、
ウィーン、コンツェルトハウス、モーツァルトザールでのライヴ・レコーディング
【オリジナル・レコーディング】
[レコーディング・プロデューサー]ヨハン・ニコラウス・マッテス
[バランス・エンジニア]ヒルマー・ケルプ、ヨハン・ニコラウス・マッテス
[Super Audio CD プロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 東野真哉(エソテリック株式会社)
[テクニカルマネージャー] 加藤徹也(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスター]2022年9月 エソテリック・オーディオルーム、「Esoteric Mastering」システム
[解説] 浅里公三、柴田龍一
[企画・販売] エソテリック株式会社
[企画・協力] 東京電化株式会社
★こちらの商品に関しまして、別ジャケットはライナーに収録のため、別紙としての付録は有りません。