「24の前奏曲」(HMM 902339)に次ぐハルモニア・ムンディのルガンスキー・ラフマニノフ第2弾。今回はラフマニノフ作品のなかでもとりわけ難曲として知られる練習曲集「音の絵」全曲に挑戦。ルガンスキーはこの作品を20歳の1992年に録音していて、今日も高く評価されていますが、30年を経て50歳での再録音となりました。録音は今年2022年9月。円熟度はもちろんながら、疫病や祖国ロシアの情勢など反映しての心境か、暗く重い想念が感じられます。といっても鈍い演奏ではなく、明快な指さばきや轟きわたる輝かしい音などルガンスキー一流の芸術をたっぷり味わえます。 (C)RS