名手アラールによる偉大な挑戦、バッハの鍵盤作品全集第8集は、インヴェンションとシンフォニア、そしてフランス組曲ほかを収録。楽器は、チェンバロ、クラヴィコード、ペダル・クラヴィコードを用いています。タイトルにある「マリア・バルバラ」(1684-1720)はバッハの最初の妻。彼女の父はオルガン奏者にして作曲家であり、父から音楽教育を受けたと考えられていますが、あまり詳しいことはわかっていません(W.F. バッハや C.P.E. バッハら、作曲家として現在にも名を残している息子はマリア・バルバラとの子供)。1717-23 年頃に書かれた(と考えられる、あるいは浄書譜が残っている)作品には少なからずマリア・バルバラと生活を共にしていた時に完成、あるいは着想されたものが多数あるはず、ということで、アラールはこのアルバムに、「マリア・バルバラ」の名前を入れています。 (C)RS