発売当初から、その編成と、なにより演奏の美しさで大きな話題となった名盤。当時グラモフォン誌が「将来、レクイエムを演奏するすべての人が参照する必要がある、重要な録音である」と予言した1枚です。フォーレのレクイエムは、1888年から1900年の間に3つの稿で演奏されました。まず、オリジナルの「マドレーヌ稿」は、1888 年実際の儀式で演奏されたもので、入祭唱とキリエ、サンクトゥス、ピエ・イエス、アニュス・デイ、イン・パラディスムの5曲構成 / ソプラノ独唱、合唱、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、オルガンという構成。2 つ目となる「1893 年稿」は、1888 年版の楽曲に、リベラ・メと奉献唱が追加、バリトン・ソロと管楽器が加わります。そして 3 つ目が、1900年に演奏されたのが現在一般的に演奏されるのと同じオーケストラ編成の稿。このヘレヴェッヘの録音は、1893年稿で、1988年の録音。清澄無垢さが際立っており、純化された世界が広がります。 (C)RS