ファリャやモンポウなどスペイン系ピアノ音楽紹介に力を入れるペリアネスがグラナドスの 「ゴイェスカス」 に挑戦。全6曲から成る組曲 「ゴイェスカス」 は 1911年の作。アルベニスの 「イベリア」 とならびスペイン・ピアノ音楽の最高峰とされ、 描写的かつ煽情的な音楽を独特な民俗的イディオムと最高度の難技巧で表現されます。グラナドスは18世紀末の純スペイン的な時代と文化に愛着を持っていたとされます。「ゴイェスカス」 はまさにその時代に生きたゴヤの絵画の世界、ラテン系ならではの情熱的な愛と、その甘美さのうちに漂う死の匂いを絶妙に描いています。スペイン人ペリアネスはゴヤの世界を熟知し雰囲気の表現も自然ながら、ことさら悩ましさを強調することなくピュアで高貴な世界を描いています。後で作られた 「わら人形」 もしっかり収録、生命力抜群でカラっとした快演を繰り広げます。 (C)RS