限定盤
2016年からの数年間はダイアナ・クラールにとって特別な年だった。ソロ・アルバム『ターン・アップ・ザ・クワイエット』やトニー・ベネットとのコラボ・アルバム『ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ』をリリースし、世界各地をツアーで飛び回ったが、それでも彼女のクリエイティヴィティは満たされることはなく、時間を見つけては、名匠トミー・リピューマと新たなレコーディングを繰り返した。しかし、そんな矢先、リピューマがこの世を去ることとなる。旧知の制作パートナーを失い、一度は音源に蓋をするも、リピューマがプロデュースを手掛けた最後の録音であり、彼が最も気に入っていたという「バット・ビューティフル」を軸にアルバム制作を決意。『ターン・アップ・ザ・クワイエット』を表だとすると、これは裏の作品。多忙を極めた彼女をこっそり別の角度から捉えた、リピューマとの思い出の未公開音源集。 (C)RS