2010年結成、高知県出身のフルート&ギターデュオ、泉 真由×松田 弦のファーストCDの登場。スペイン風の荒々しさの中に洗練された洒脱な表現が光るイベールの「間奏曲」、巨匠アンドレス・セゴビアとの邂逅により数々のギター名曲を生み出したことでも知られるテデスコの手による、それぞれの楽器の良さを余すところなく引き出した「ソナチネ」、スペインの情景溢れるファリャ「7つのスペイン民謡」など、フルート×ギターのデュオならではの聴きごたえのある楽曲が並びます。表題曲「海へ」は作曲者武満 徹自身が“この曲は、万物を生み出す海への頌歌であり、調性の海―sea of tonality―の素描である。”と語っているように、様々に想起される<海>を描いた楽曲。海と共に育った両名にしか成し得ない、表現豊かな演奏は圧巻です。 (C)RS