1998年にフルトヴェングラーの大作<ヴァイオリン・ソナタ第2番>を日本初演した横山奈加子。エリザベート夫人の元に届けられた記録は、同曲の演奏史に大きな足跡を残しました。活発な演奏活動とともに好評を博すCDは、ロシア作品集、バッハ無伴奏作品集を発表。満を持しての第三弾はブラームスのソナタ全3曲です。横山は第10回チャイコフスキー国際コンクールで、ブラームスのソナタ第3番を演奏し第5位に入賞。その第二次予選で共演し、最優秀共演者賞を受賞したのが佐々木京子でした。円熟期を迎えた盟友の共演――世紀末そして自らの音楽の黄昏を迎えようとするブラームスの眼差しと心情を余すことなく伝えます。 (C)RS