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これが現在の彼女のサウンドトラック――。
『ポゼッション』、『カルテット』でカンヌ国際映画祭女優賞、
そして『カミーユ・クローデル』でベルリン国際映画祭女優賞を受賞している
フランスを代表する女優の一人、イザベル・アジャーニ。
彼女が様々なアーティストと、時にドラマティックに、時に秘めやかに交わす音楽的会話を
アンニュイなサウンドスケープに乗せたデュエット・アルバム『ADJANI, BANDE ORIJINALE』完成。
2023年、アジャーニの音楽的旅路はまだ続いていた。
15年にわたるセッションやミーティングを経て、ここに1つの美しいフレンチ・ポップスのデュエット・アルバムが完成した。
世界各地から多彩なバックグラウンドを持つミュージシャンたちとともに作り上げた本作『ADJANI, BANDE ORIJINALE』。
プロデュースを手掛けるのは
現代フランス・ミュージック・シーンを代表するシンガー・ソングライター/プロデューサーのパスカル・オビスポ。
またアルバムのディレクションも彼とセシル・デローレンティスが担当している。
『ADJANI, BANDE ORIJINALE』は、イザベル・アジャーニの”サウンドトラック“とも表現できる作品である。
ここで彼女は銀幕の中と同じように、様々なアーティストと共演し、魅惑のケミストリーを作り出している。
登場するのは、バンジャマン・ビオレやエティエンヌ・ダオ、ガエタン・ルーセル、クリストフ、アケナトン、ダニエル・ダルク、
そしてフィリップ・パスカルなど現代フランス音楽界で活躍するアーティストたち。
さらには、デュラン・デュランのサイモン・ル・ボン、デヴィッド・シルヴィアン、ユッスー・ンドゥール、
シールにピーター・マーフィもアジャーニとともに独特の歌世界を作り出している。
アルバムからは浮遊感のあるアジャーニのヴォーカルと
地に足の着いたようなガエタン・ルーセルと絶妙なバランスを見せた
軽快なフレンチ・ポップス・ナンバー「Les courants d'air」が1stシングルとして発表されている。
この他、アジャーニの魅惑のウィスパリング・ヴォイスが聴くものに鮮烈な印象を残す「Samourai」や、
文字通り三味線をフィーチャーした「Shamisen」、刹那のソウルフル・バラード「Hara-Kiri」、
囁き声の日本語アナウンスが心に残る「Japan」など日本のリスナーとしては気になるタイトルの楽曲も収録されている。
そして男女の会話がデュエットとなっていく「Hommes et Femmes」は女優イザベル・アジャーニらしい1曲だと言えるかも知れない。