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鉄道模型教室 「シーナリーセット 岩面製作」でジオラマを作ろう

「シーナリーセット 岩面製作」でジオラマを作ろう
 鉄道模型のレイアウトやジオラマ作りの中で、どこから手をつけていいかのわからないのが「岩面」の製作。今回は必要な材料が一通りそろっている入門キット「シーナリーセット 岩面製作」を使って岩面を作ってみたいと思います。付属の塗料も水性なので、簡単・安全に扱えておすすめです。

24-340 シーナリーセット 岩面製作
 今回は、カトーの「24-340 シーナリーセット 岩面製作」を使用し、レイアウトには欠かせない「岩面」を製作して行きます。このパッケージの中に石膏から塗料まで必要なアイテムがセットになっているので、何を買ったら良いのかわからないという初心者の方にもおすすめです。

セット内容です
 ブリスターパッケージを開けて中身をチェック。左上から、プラスタークロス×1、軽量石膏混合用ヘラ×1、アースカラー×3色、スポンジ×1、ロックモールド×1、軽量石膏×1が同梱されています。

作業の準備を始めます
 袋のままでは使い勝手が悪いので、軽量石膏をタッパーに移し替えました。まわりが汚れないように新聞紙などを敷いて作業すると良いでしょう。

ロックモールドの修正
 ロックモールド(岩のゴム型)ですが、パッケージに封入されていた時のクセがついて丸まっていることも・・・。そんな時は、熱湯にさっと通した後、平らなところで冷まして修正します。

ロックモールドを裏返します
 軽量石膏を流し込む作業は、凸面を下にして行います。水平になるように、角に小物を挟んで調整します。

作業スタート
 それでは説明書に従って作業にとりかかりたいと思います。まずは水に中性洗剤を加えた水溶液を作ります。容量は水180ccに対して中性洗剤1、2滴です。水溶液が出来たらロックモールド(ゴム型)の内側を軽く濡らします。これは、軽量石膏を流し込んだ時に、角に気泡を作りにくくするためと、離型剤の役目を果たすためです。余分な水分はティッシュなどで吸い取っておきます。

軽量石膏を水溶きします
 比率は、軽量石膏1に対して水1/3くらいです。軽量石膏は速乾性のため、使用する分だけを水に溶いて使用します。今回は軽量石膏150ccと水50ccで作りました。この分量で大きい方の型を1個分作ることが出来ます。

かき混ぜましょう
 ゆっくりと水を加えながら、付属のヘラでまんべんなくかき混ぜます。硬化が早いのでゴム型に流し込むまでは段取りよく作業を行う必要があります。

ゴム型に流し込んでいきます
 最初は、型の入り組んでいる部分にヘラで流し込みます。一気に流し込むと、奥まった部分に空気が溜まって気泡が出来る場合があります。

流し込みが完了しました
 取り外した時に端の部分が欠けてしまった・・・ということが無いように、ちょっとはみ出るくらいまで流し込むのがコツです。後はこのまま一晩乾燥させます。

ゆっくりと剥がします
 乾燥が完了したら、まわりの部分からゆっくりと剥がしていきます。奥まった部分(完成後に出っ張っている部分)は特に慎重に剥がします。

失敗してしまいました・・・
 慎重に剥がしたつもりでしたが、筆者の不注意で少し欠けてしまいました。しかし、これくらいのミスであれば、後ほど行う塗装で挽回できそうです。

岩の形を整えます
 取り外した岩から不要な「バリ」を取り除きます。指で擦るだけで簡単に剥がすことができました。正確に彫刻したい部分はカッターなどで形を整えます。

塗装を行います
 付属の塗料は水性なので水で溶いて使用。明るい色から順に塗っていきます。塗り始めは石膏が水分を吸収しますので、薄く色が付く程度です。何度か重ね塗りしながらイメージに近づけていきます。

だんだん雰囲気が出てきました
 黄土色が塗り終わったら、赤茶色、黒色の順に塗って行きます。陰影部分に濃い色を流し込んで行くと、より本物っぽく見えます。意図的にムラを作ってみるのも面白いかもしれません。ただし、ラッカー塗料などと違い隠蔽力がありませんので慎重に作業します。

完成しました
 今回はこれで終わりですが、レイアウトやジオラマに組み込む際には底を平らに削ったり、砂や小石、雑草などを配置して、よりリアルに仕上げると良いでしょう。



 いかがだったでしょうか。ジオラマには欠かせない岩面といえば発泡スチロールなどを削って作るイメージがありますが、本製品を使えば簡単に作ることができます。また、今回は大きい一枚の岩場を作りましたが、欲しい形の部分だけ作ることも可能です。石膏を使った複製作業と聞くとなんだか難しそうですが、慣れてしまえばどうということはありませんし、発泡スチロールよりも作業が格段にはかどります。初心者から中級者まで、レイアウトやジオラマにひと手間かけたい方におすすめです。

2014. 3.7.公開(J-鉄道部


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