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レコードカートリッジの交換 メイン画像

レコードカートリッジの交換と取り付け方法

シェル付カートリッジの「VM530EN/H」を使ったカートリッジ交換

今回は、レコードプレーヤーに付属のカートリッジを別のカートリッジにグレードアップをご検討されている方のために、カートリッジの交換方法をレポートいたします。さらにグレードアップを目指す方のために、シェルリード線の交換方法もレポートいたします。
このレポートではVM530EN/Hをベースに、100円ショップなどで購入できるような、手頃な工具を使って交換を行っております。ぜひ参考にしてみてください。

ライター:ichinose

カートリッジの
交換方法

  • レコードカートリッジの交換 VM530EN/H
    今回はVM530EN/Hを使います
  • レコードカートリッジの交換 工具
    特別な工具は必要ありません
  • レコードカートリッジの交換 マイナスドライバー
    マイナスドライバーを選びましょう

今回交換するべースは、シェル付カートリッジの「VM530EN/H」です。
VM530EN/H・・・VM型、出力:4.5mV、本体重量:6.4g、シェル重量:10.2g カートリッジの取り外し、及び取り付けに必要な工具類ですが、特殊な工具は必要ありません。全て100円均一ショップでも入手可能です。今回は下記のものを使って取り付けますよ。

・定規・・・オーバーハングの測定に使います。メジャーやノギスなどでも構いません。
・ラジオペンチ・・・リード線の取り付け、取り外しに使います。
・マイナスドライバー・・・カートリッジの取り付け、取り外しに使います。

マイナスドライバーの選び方ですが、基本的にカートリッジのネジは国際的に同じ規格です。ドライバーの幅と先端の厚みがちょうど良い寸法のドライバーを用意しましょう。
■ボルト規格:M2.6mm ヘッド部分の直径:3.8mm

  • レコードカートリッジの交換 長さを測る
    定規で長さを測ります
  • レコードカートリッジの交換 カートリッジを外す
    本体から交換針を外します
  • レコードカートリッジの交換 ネジをゆるめる
    ネジをゆるめましょう

カートリッジの交換の場合はまずプレーヤー(アーム)のオーバーハングの確認が必要です。シェルの根元からカートリッジの針先までの長さを定規で測定しておきます。今回は52mmでした。
新しく取り付けるカートリッジも同じオーバーハングで取り付けます。

カートリッジ本体から交換針を外します。VM(MM)型のカートリッジは交換針部分が外れるので、作業中にカンチレバーを折らないように外しておきましょう。MC型は針部分が取り外せないので付属のカバーを取り付けて作業をしましょう。

まずはマイナスドライバーでネジを緩めます。勢い良く作業をするとナットが落ちたりするので慎重に作業を進めます。

  • レコードカートリッジの交換 リード線を外します
    リード線を外します
  • レコードカートリッジの交換 DENON「DL-103R」
    DENON「DL-103R」を用意しました
  • レコードカートリッジの交換 リード線から取り付けましょう
    リード線から取り付けましょう

カートリッジ側のリード線を外します。指で摘んで外せる場合もありますが、ラジオペンチで1本ずつ外すことをお勧めします。ネジ類はいずれ使う事があるかもしれないので保存しておきましょう。

新しいカートリッジを取付します。用意したのはMC型の人気カートリッジDENON「DL-103R」です。 DL-103R・・・MC型、出力:0.25mV本体重量:8.5g 取付方法は先ほど外した逆の順番で行います。MC型は交換針が外せないので、必ず付属している保護用カバーを取り付けて作業をしましょう。

まずはリード線を取り付けします。「DL-103」系列のカートリッジは色分けされていませんので+−と極性を間違えないように接続します。取扱説明書に明記されていますので必ず確認しましょう。
ほとんどのカートリッジは端子の根元に色分けされています。同じ色のリード線を接続しましょう。(一番上の写真参照ください)
同じDENON製品でも端子の配列が異なる製品がありますので気をつけましょう。

  • レコードカートリッジの交換 ラジオペンチで確実に
    ラジオペンチで確実に
  • レコードカートリッジの交換 オーバーハングを合わせます
    オーバーハングを合わせます
  • レコードカートリッジの交換 ネジを取り付けます
    ネジを取り付けます
  • レコードカートリッジの交換 取り付けが完了
    取り付けが完了

リード線はラジオペンチを使って確実に取り付けましょう。細いピンセットや指で無理やり取り付けようとすると端子を曲げたり、折ったりしてしまう事があります。
先にカートリッジをネジ止めしてしまうと取り付けスペースが狭くなり、端子を破損してしまう事があるので必ずリード線を先に取り付けましょう。

先ほどカートリッジを外す前に測定したオーバーハングを同じ長さの52mmにオーバーハングを合わせます。
オーバーハングを合わせたらカートリッジが曲がって取り付けられていないかネジを仮止めした状態で確認しましょう。

製品によって異なりますがシェルやカートリッジを購入すると様々な長さのネジが付属しています(DL-103Rには14mm長のネジとナットが1ペア付属)。
今回はカートリッジのケースに取り付けられていたネジ(14.0mm)がちょうど良い長さだったので、そのネジを使いました。取り付けるシェルに合わせてネジを選びましょう。市販のカートリッジ用ネジでグレードアップも可能ですよ。

これで新しいカートリッジの取り付けが完了しました。あとはアームに取り付けて針圧と高さの調整をすればOKです。アームのゼロバランス調整、高さ調整に関しては別の機会にレポートさせて頂きます。

シェルリード線の
グレードアップ編

  • レコードカートリッジの交換 audio-technica「AT-LT13a」と「AT-6108」
    audio-technica「AT-LT13a」と「AT-6108」
  • 続きましてシェルリード線のグレードアップもご紹介します。
    ここではaudio-technicaのアルミ製ヘッドシェル「AT-LT13a」と、同じくaudio-technicaの6N-OFC導体採用のシェルリード線「AT-6108」を用意しました。

    「AT-LT13a」の標準リード線を「AT-6108」にグレードアップしていきましょう。リード線の交換時には必ずカートリッジを外してから実施しましょう。狭いスペースで作業をしていると端子を破損したりしますのでご注意ください。

  • レコードカートリッジの交換 リード線を外します
    リード線を外します
  • レコードカートリッジの交換 ラジオペンチで丁寧に
    ラジオペンチで丁寧に
  • レコードカートリッジの交換 ここでは「DL-301-2」を用意
    ここでは「DL-301-2」を用意

まずは付属のリード線を外します。シェルの端子は色分けされていないので、どの端子に何色の線が付いていたか、この時に確実にメモをしておきましょう。写真を撮っておくと確実です。

「AT-6108」をラジオペンチで1本1本丁寧に取り付けます。リード線の先端が黒いほうがシェル側になります。この端子は結構キツイことが多いのでペンチでしっかり挟んで、ゆっくりと取り付けましょう。
指で摘んで強引に取り付けようとするとケガをしたり、端子を破損したりする場合があります。工具を使って安全・確実に取り付けましょう。

今回は手持ちのカートリッジ「DL-301-2」を取り付けてみました。針先は付属のカバーで保護しておき、カートリッジにもラジオペンチを使って1本1本丁寧に取り付けます。

  • レコードカートリッジの交換 線を整えれば
    線を整えれば
  • レコードカートリッジの交換 リード線の交換も完了です
    リード線の交換も完了です
  • レコードカートリッジの交換 「VM530EN」も交換してみました
    「VM530EN」も交換してみました

リード線を4本とも取り付けたら線を綺麗に整えます。オーバーハングを合わせてネジを締めます。
ここで使用している「AT-LT13a」には、取り付けネジ 3mm、5mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mmの7種類が付属しています。

リード線の交換が完了しました。カートリッジは微細な信号を扱うので、小さなリード線も音質に与える影響は大きなアクセサリーなんです! 見た目も高級感が出て、格好も良くなりますのでアップグレードをするのがお勧めです。

  • レコードカートリッジの交換 DENONとaudio-technicaではカートリッジの端子の左右並びが反転
    DENONとaudio-technica
  • 先ほどのVM型カートリッジ「VM530EN」のリード線も交換してみました。
    写真でもお分かりかと思いますがDENONとaudio-technicaではカートリッジの端子の左右並びが反転しますのでご注意下さい。audio-technicaはリード線がクロスしていますね。

    今回はご要望の多いレコードプレーヤー・アナログプレーヤーの「付属のカートリッジをグレードアップしたい」方のためにカートリッジの交換方法をご紹介いたしました。
    アナログの魅力を引き出したい方には、やはり本格的なMC型カートリッジは必須アイテムと言えます!
    また、カートリッジはオーディオ機器としては個々の個性がかなり大きく、複数個のカートリッジを使い分けると音楽再生の幅が大きく広がります。 アナログオーディオならではのオーディオの魅力、楽しさを再発見できるかもしれないですよ!!

    2018.12.7 ichinose

スタッフが交換に試用したアイテム

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