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[ 2021年 2月 16日付 ]

 2021年、クリークオーディオの世界が大きく変わります。

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

二代目 Luke Creek氏が、オーディオラボでの研修を経て、新たに開発に参加し、ディスプレイと外観デザインと操作性を担当した、Voyageシリーズがスタート。

新製品のVoyageシリーズは、クリークオーディオの今までの方向性を大幅に変更した、新しい時代のオーディオを追求した、斬新な商品となっております。

新しいシリーズは英国で設計され、ヨーロッパで手作業で組み立てられています。





■ Creek Audioとは

Creekは、1981年に創設者 Mike Creek氏が英国ハンプシャー・ホーンディーン設立されたメーカーです。

Creek Audio Ltd.の製品第一弾は「4040 プリメインアンプ」でした。

その時、メーカーの理念(ポリシー)は、製品に対する位置付けを、"ローコスト・ハイパフォーマンス"としていました。

"最少のパーツで最大限の完成度を"というカンパニー・フィロソフィーのもと、低価格ながら高品質な商品をラインナップしていました。

Mike Creek氏の作る製品群には、何百万円もするような高価な製品はありません。

しかし、スリムで小さなボディーからは考えられないドライブ能力を発揮。

さらに、Creekでしか味わえない、Creekならではの、聴き疲れのないナチュラルサウンドを奏でてくれました。

スペックやデータを追い求めて作られる超弩級オーディオ機器とは一味違う、独自の世界を堪能出来る製品として、人気を博しています。

1991年にはMike Creek氏の引退とともに、タンノイ社のエレクトロニクス及びデジタル事業部のブランドとして、スコットランド・コートブリッジに工場を移転しましたが、Mike Creek氏の"ローコスト・ハイパフォーマンス"の考えは、現代まで見事に継承されています。

ケンブリッジオーディオやEMFといった多数のブランドの設計を手がけている、Mike Creek氏ならではの技が随所に見られる、魔法のコンポなのです。


■ Evolutionシリーズの後継となる「Voyage」シリーズが発売となります。

USB-DAC機能搭載のCDプレーヤー「Voyage CD」と、プリメインアンプ「Voyage i20」の2モデル。

「Voyage」は、2代目となるLuke Creek氏が新たに開発に参加し、ディスプレイと外観デザイン、操作性を担当。

新しい時代のオーディオを追求するシリーズとして、開発されたものだということです。


■ Voyage CD





8コアのXMOSとDACチップAK4493EQを搭載、CDプレーヤーとしてはもちろん、USB入力により最大384kHz/32bitのPCMと、22.4MHzのDSD再生に対応。

CDドライブには堅牢で信頼性の高いStream Unlimited社のものを採用。

DACには、VELVET SOUNDテクノロジーAK4493EQ:プレミアムAKM32bit/768KHz搭載。

標準カラー「シルバー」のほか、本国からの取り寄せとなる「ブラック」モデルも用意されている。

入力端子は「USBオーディオクラス2.0」に対応する「USB typeB」のほか、「同軸S/PDIF」×2、「光デジタル」×2を搭載。

デジタル出力として「S/PDIF」1系統、「光デジタル」1系統を搭載。

アナログ出力は「バランスXLR」と「アンバランスRCA」を各1系統搭載。

また、プリ機能も搭載しており、背面のディップスイッチで固定出力/可変出力の変更が可能。ボリューム操作はリモコンから行う。

アナログ部にはテキサス・インスツルメンツ製のOPA2134オペアンプを使用、WIMAコンデンサーとMELF抵抗のフィルタを通して出力されるとする。

オーディオ用に最適化されたスイッチング電源、電圧は85V〜265V、周波数も50〜60Hzに自動対応します。

サイズは430(W)×80(H)×350(D)mm、質量は6.8kg。S/Nは123dB、THD+Nは113dB。




■ Voyage i20





DAコンバーター搭載、Bluetooth入力も搭載するプリメインアンプ。

アナログ「RCA」入力を3系統、「XLR」入力を1系統搭載。

デジタル入力は「USB typeB」のほか、「同軸」S/PDIF×2、「光」TOSデジタル×2を搭載。

アナログ「RCA」出力を搭載し、プリアンプとしても利用できる。

また、フロントパネルに6.3mmの「ヘッドホン」出力を搭載。

USB入力は、「USBオーディオクラス2.0」に対応し、最大384kHz/32bitのPCMと22.4MHzDSDまでの再生に対応。

「Bluetooth」はaptX HDのコーデックに対応、スマートフォン、タブレット、または静的コンピューターデバイスからの便利なワイヤレスストリーミングが可能。

また、オプションとしてMMフォノカード「SEQUEL-MK4」を追加可能。標準価格 35,000円(税抜)。

強力なSankenSTD03トランジスタは、複数のMOSFETによって拡張されるG級動作で駆動、必要に応じて驚異的な電力出力電流を供給します。

サーマルトラッキングSankenバイポーラパワートランジスタは、アイドル電流を即座に修正して、クロスオーバー歪みを正確に制御および最小化し、ウォームアップ時間を最小限に抑えます。

モジュラープラグイン電圧増幅器回路も開発、それらのディスクリートトランジスタ回路と低い負帰還により、プリアンプで追加のゲインを必要とせずに入力信号をパワーアンプに供給することができます。

エミッタ抵抗はバイポーラアンプ設計に必要な機能ですが、一般的に使用される高ワット数の巻線抵抗は、不要なインダクタンスと潜在的な非線形性の原因になります。

この問題に対処するために、Creekは、複数の表面実装抵抗器を使用して、代替の高ワット数、低インダクタンスの抵抗器モジュールを開発。

アンプの超低出力抵抗を維持することでスピーカーのダンピングを改善、ダンピングファクター400を実現。

また、このアンプの性能の鍵は、オーディオ用に最適化されたスイッチング電源にあります!!

その強大な1500Wの電源は電圧を安定に保ち、負荷インピーダンスが8Ω→4Ω、4Ω→2Ωと半分になるたびにリニアに出力が倍増する実力を誇ります。

ソフトウェアアップデートは、USB経由でインターネットからダウンロードが可能、オペレーティングシステムを常に最新の状態に保つことができます。

サイズはVoyage CDと同じ430(W)×80(H)×350(D)mmで、質量は9kg、S/Nは102dB以上、周波数特性は1Hz〜100kHz。




■ 総評

Creekの新製品「Voyageシリーズ」は最高品質の素材のみを使用して構築されており、薄型でシンプルな製品ながら、大変高い品質を誇る製品です。

プリメインアンプの「Voyage i20」はデジタル入力に最新のDACを搭載しており、USB接続のできるDELAの「NA1」やPCなどのミュージックサーバーと接続して楽しむことが出来ます。

PCMで384KHz/32bit、DSDで22.4MHzに対応との事なので現実的に入手できるハイレゾには問題なく対応出来ています。

「Bluetooth」はaptX HDにも対応しているので、スマートフォン、タブレットからの便利なワイヤレスストリーミングが可能(48kHz/24bit対応)。

CDコレクションはリッピングして保存してしまえば、シンプルな構成でデジタル再生が可能になります。

ただし、フォノ入力のオプションボードも用意する予定との事で、アナログはまだまだ楽しみたい方が多いので対応は嬉しいです。

このアンプの重量は9.0Kgと軽量ですが、新開発されたスイッチング電源の実力が高く超重量級のアンプ並みの安定した駆動力を発揮してくれます。

ハーベスやスペンドールなどのヨーロッパ系のオーソドックスなスピーカーでしたら新旧、大小を問わず相性が良いと思いますし、少し上級な使いこなしですが、JBLなどのアメリカンなスピーカーをしなやかに聴きやすく、変身させる粋な使い方も面白いと思います。

今までのCreekなど、英国製のアンプでは鳴らすのが難しかった、駆動力を必要とするハイエンドスピーカーにも組合せできるのではないでしょうか。



(ichinose)



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