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[ 2021年 2月 23日付 ]

 人気のハイエンドオーディオラック「SDシリーズ」がモデルチェンジ!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

朝日木材加工の人気のハイエンドオーディオラック「SDシリーズ」がモデルチェンジとなりました。最大の理由は原材料の「ラバーウッド」の安定入手が難しくなってきているためです。2013年の発売から8年目となり、原材料の見直しが行われて新製品の発売となりましたので、ご紹介いたします。



コンセプトである「フルボディ天然木、堅牢構造、ファニチャー的完成とオーディオ的性能が、美しく融合した純・音響家具」は変更されていません。見た目に高級感があり、放熱性能も高いため愛用されている方も大変多い人気の高級ラックです。シリーズの品揃えや各モデルの寸法に変わりはありません。


■ 旧モデルに使われていた木材は「ラバーウッド」材です。



学名:Hevea brasiliensis、英名:Para rubber tree
学名のヘベアブラジリエンシスが示すとおりブラジル原産、現在では主に東南アジア、南太平洋地域で造林されている。
気乾比重:0.55〜0.65

あの天然ゴムの材料とされている樹液を採取するゴムの木です。南米・東南アジアなど暑い地域に生息する木材で、見た目の美しさ、手触りの良さで人気の家具材です。

ウォールナットやオーク材より成長が早くエコな素材といわれていますが、合成ゴムの圧倒的な普及により植林数が大幅に減ってきており入手が難しくなる木材です。


■ 新製品に使われている木材は「アカシア」材です。



学名:Robinina pseudoacacia、英名:Acacia mangium
アカシアの木は直径が1~1.5m程度に成長する樹種で、原産地の北米では木材としての評価が高く、開拓時代から重要な樹種として扱われてきました。
気乾比重:0.6〜0.78

パルプのパッケージには「100% Planted Acacia」と印字され,天然林を破壊しない持続的林業から生み出された素材であることを意味しています。成長の早いマメ科の樹木で、成長まで何十年もかかる高級木材と較べると、植林して10年程度ですぐに伐採できるので、自然環境に優しい木材として注目されています。

強度が有り、耐久性が高く、固く衝撃や曲げに強い素材で建材にも使用されており、オーディオラックにも適した素材です。アカシアは重厚な木材で加工はやや困難ですが腐食や摩耗に非常に強く、乾燥後の収縮が少ないという木材として優良な特徴をもっています。接着剤との相性も良いので集合材の使用にも適しています。

有名な話では、大英博物館に保存されているファラオの椅子もアカシアで作られているそうです。日本の場合、アカシアを商業植林している地域の多い東南アジアから距離も近く、アメリカなど遠い国から輸入するより輸送費も安く済むのも選ばれたポイント。産地の環境が与える木材への影響も考えると、日本よりはるか寒い国の木材を使うよりも、高温や多湿に慣れた東南アジア産のアカシアは相性も良いとの事です。

木材は全般として地球上の二酸化炭素を吸収してくれる環境に優しい素材ですが、アカシアは特に二酸化炭素の吸収量が多く、環境保全目的で植林も行われている木材の一種です。


■ 新旧の比較は素材の違いにより色目と音に違いがあります。

新旧では寸法に関しては全く変わりは有りません。棚の耐荷重も100kgと同じです。

重量の違い:今回採用されたアカシアは旧モデルのラバーウッドより少し比重が軽い木材が使われています。と言っても、旧モデルの「SD-3066ROA」が30.0kgに対し、新製品の「SD-DX3066」が29.0kgと、ほとんど変わりません。

色の違い:新製品のアカシアのほうが、木目の濃淡のある僅かながら明るめの仕上げになっています。
画像にてご確認下さい。並べて設置しても大きな違和感は無いと思います。




■ 総評

音の違い:これが最も気になる所かも知れません。
その場で聴き比べないと分からない程度の差となっていますが、

あえて言うならば・・・
・比重が軽くなり、硬度も高くなっているため、多少重心が高くなっています。
・打楽器 管楽器のクリアな音が広がる。
といったところでしょうか。

(ichinose)



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