カテゴリから選ぶ

[ 2021年 3月 23日付 ]

 TEACの高性能、多彩な機能が搭載されたマルチパーパスなおすすめモデル「UD-701N」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回、ご紹介する TEAC「UD-701N」は、幅444mmのReferenceシリーズ初のフルサイズボディを持った機器です。USB DAC、ネットワークプレーヤー、アナログプリアンプ、ヘッドホンアンプなど多彩な機能が搭載されたマルチパーパスモデルです。

その内容は一言では言い表せないほど盛りだくさんで、超が付くハイ・コストパフォーマンス・モデルとしておすすめいたします。



・・・「UD-701N」の主な内容を順次ご紹介していきましょう・・・

■ まずはこのクラスでは貴重なディスクリートDACが搭載されています!!



今回ご紹介の「UD-701N」はTEAC独自開発の「刄ーディスクリートDAC」が搭載されており、PCMデジタル信号はすべて11.2MHzのDSDデジタル信号にD/A変換され、SACDやDSDデジタル信号は、変換処理されることなくストレートにD/A変換されてアナログ信号変換されています。

ICにパッケージングされたDACだけでは不可能な大容量で高品位なパーツを多数採用することで、大幅な音質向上を実現しています。

・USB DAC、ネットワークプレーヤーとしてDSD22.5MHz、PCM 384kHz/32bitの再生が可能


※ ディスクリート(単機能素子)DACとは?

集積回路であるDAC素子だけの回路とは異なり、半導体Trや抵抗、コンデンサーのような単機能素子で構成されているDAC回路をディスクリートDACと呼びます。DSPやFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)で高速動作するデジタル信号処理用プロセッサー(IC回路)に、固定抵抗器などの単機能素子を組み合わせた回路もディスクリートDACと呼ばれています。

ディスクリートDACの回路設計には高度なスキルに加えて、素子類のコストが増大するため、通常は潤沢にコストを投入できるハイエンドモデルでしか採用する事が出来ません。ディスクリート回路が搭載されている代表的なブランドは海外製品では「dCS」「Chord」「EMM Labs」「Playback」といった超弩級モデル、日本製品では「Esoteric」「Maratnz」などが代表的ですね。


■ DAコンバーターからアナログ出力段までデュアルモノラル構成、フルバランス回路構成



・デュアルモノラル構成:左右独立に搭載されたトロイダルコアトランスによる電源回路、D/Aコンバーター部、アナログ出力段に至るまで一貫したデュアルモノーラル構成の贅沢な回路を採用。それぞれのチャンネルがモノーラルで完結する回路を2系統持つデュアルモノーラル構成はL/R信号によるお互いの干渉を防ぎ、音場感や立体感など豊かな音楽表現を実現します。

・フルバランス回路構成:L/Rそれぞれのアナログ出力信号をD/A変換後から最終出力段までフルバランス伝送することで、S/Nの向上やダイナミックレンジの拡大に大きく寄与。よりピュアな状態でハイレゾ音源の持つ空気感を余すことなく伝えます。


■ CDプレーヤーのデジタル出力にも対応したMQAフルデコーダー機能を搭載



・最小5マイクロ秒の精度でD/A変換された波形をコントロールするMQAデコーダーを搭載。
・急な音の立ち上がりなど音圧差が極端に大きな箇所で発生しやすい『 音の滲み 』を大幅に低減することで、人間の聴覚上、原音に近い再生音を得ることができます。
・フルデコーダーを搭載したことで、ファイルやネットワークの再生だけでなく、お手持ちのCDプレーヤーのデジタル出力「S/PDI」等を接続することでMQA CDの再生も可能です。
・独自のハイレゾアップコンバート回路「RDOT-NEO」による2xFs/4xFs/8xFsへ、最大12.2MHzのDSDあるいは384kHzのPCMにアップコンバートも可能。


■ 4つのデジタル入力とRCA/XLRの2系統のライン入力を装備したプリアンプ機能





アナログ入力はRCA/XLR各1系統、デジタル入力はUSB typeB/イーサネットを各1系統、Coaxial/Opticalを各2系統搭載。

また、USBフラッシュドライブ端子としてUSB2.0に対応するUSB typeAをフロントとリアに1系統ずつ装備、10MHzクロック入力のBNC端子も搭載します。


■ 左右・正負に独立した4回路構成の可変ゲインアンプ型ボリュームシステム「TEAC-QVCS」搭載



「TEAC-QVCS」による高解像度アナログプリアンプ回路をオーディオ信号経路上に最短で配置、スピーカー出力、ヘッドホン出力ともに0.5dB単位の非常に細かい音量調節が可能。


■ 独自の電流伝送強化型出力バッファー回路、進化した「TEAC-HCLD2」搭載



アナログ出力回路にとって重要な電流伝送能力を高める電流伝送強化型バッファーアンプ『 TEAC-HCLD 』(HCLD: High Current Line Driver) 回路をさらに改良した『 TEAC-HCLD 2 』回路を搭載。

電流伝送能力の高いダイヤモンドバッファーアンプをラインドライバーとして片チャンネルあたり正負2回路構成とし、バランス出力の場合はディファレンシャル(差動)、アンバランス出力の場合はパラレル(並列)で駆動。

電流供給能力を高めることで、音楽信号が持つダイナミズムを余さず伝えることが可能となります。


■ バランス/アクティブグランドが切替え可能な「4pinXLR」を備えたヘッドホンアンプ



左右正負に1回路ずつ、計4回路のダイヤモンドバッファを使用したヘッドホン専用のアンプを搭載することで、バランス駆動型のヘッドホンを接続可能としました。さらに、シングルエンドでの使用時でもこれらのアンプをパラレル駆動させることで通常のシングルエンド・ヘッドホンアンプよりも力強くドライブ。600Ωのハイインピーダンス型ヘッドホンをはじめ、様々なタイプのヘッドホンのポテンシャルを引き出すことが可能となります。

アクティブ・グランド方式は、バランス接続の原理でCOLD側をグランドに接続することでアンプ回路によって強制的にグランドをドライブして0Vに近づける駆動方式。

通常のグランドに落とすよりも理想的なグランドを得られるだけでなく、電源から来るハムノイズの影響を抑える効果に加え、ノイズフロアが下がることで静粛性が増し、アーティストの息遣いや音のテクスチャーをより間近に感じられる効果も期待できます。

フロントパネルには「4pinXLR」1系統のほか、「6.3mm」ステレオジャックも1系統搭載。


■ SBC/AAC/aptXのほか、aptX HD/LDAC/LHDCといった高音質コーデックにも対応したBluetoothレシーバー機能



ハイレゾ相当(96kHz/24bit)の音質でオーディオデータを通信できるLDAC、LHDCコーデックに加え、48kHz/24bitで通信が可能なQualcomm aptX HDにも対応。

もちろんAACやQualcomm aptX、SBCといった汎用性の高いコーデックにも対応しており、スマートホンやDAP (Digital Audio Player) から高音質ワイヤレス再生をカジュアルにお楽しみ頂けます。


■ OpenHome準拠



OpenHomeに対応しているので、汎用的なOpenHome対応のコントロールアプリを使って「UD-701N」をコントロールすることができます。

また、TEAC HR StreamerをはじめとするOpenHome対応のコントロールアプリを使って、相互に「UD-701N」上のプレイリストを管理できるオンデバイスプレイリストやギャップレス再生にも対応。

・Roon Readyにも対応(発売後アップデート予定)

■ Spotify Connect、Tidal、Qobuz、TuneIn(Internet Radio)に対応


■ 左右のアナログ信号用、ネットワークモジュール部、デジタル制御部にそれぞれ独立して4基のトロイダルコアトランスを搭載



アナログ信号用に左右独立で搭載した2基のトロイダルコアトランスのほかに、ネットワークモジュール部、デジタル制御部にもそれぞれ独立したトロイダルコアトランスを用意。

特にネットワークモジュール部の電源供給をリニア電源で強化したことで、高度な処理を必要とするネットワークモジュールに安定した電力を供給します。


■ 徹底した制振設計



振動の起きやすいトランスは底板から浮かせたフローティング構造を採用。放熱用のサイドフィンは、共振を排除するため、各フィンの長さも調整されています。

基板の固定ねじは最低限とし、さらに、底板とフットとの接合に遊びを持たせた新機構のティアックオリジナルピンポイントフットを採用したことで、音質に影響を与える振動を徹底してコントロール。


■ 主なスペック



実用最大出力はバランス接続時700mW+700mW(32Ω負荷時)、アンバランス接続時500mW+500mW(32Ω×1負荷時)。
適合負荷インピーダンスは16 - 600Ω。
周波数特性は5Hz〜80kHz。
全高調波歪率は0.005%。
SN比は110dB。
サイズは444W×111H×334Dmm。
質量は11.8kg。
消費電力は40Wで、待機時は0.4W。



(ichinose)

TEAC『 UD-701N 』

Ncoreモジュール搭載ステレオパワーアンプ『 AP-701 』もラインナップ!