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[ 2021年 5月 4日付 ]

 アキュフェーズより発表されたCD専用プレーヤー『 DP-450 』をご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、アキュフェーズより発表されたCD専用プレーヤー『 DP-450 』をご紹介します。SACD/CDプレーヤー「DP-570」で培った技術を惜しみなく投入し、高い性能と音質を実現したCD専用プレーヤーなんです。


■ DP-450について

1986年発表の初代「DP-80」「DC-81」以来、アキュフェーズでは35年間、40機種に及ぶプレーヤー関連機器を開発。

2020年には最高峰一体型SACD/CDプレーヤー「DP-750」のテクノロジーを継承した「DP-570」を発売、『 DP-450 』はその「DP-570」で培った技術を惜しみなく投入し、高い性能と音質を実現したCD専用プレーヤーなんです。

D/Aコンバーターは旭化成製から「DP-570」と同じESSテクノロジー製に変更されて、4回路並列駆動の「MDS+方式D/Aコンバーター」を搭載。
※DP430の『MDS方式』から最新上位モデルと同じ『MDS+方式』にグレイドアップ!

さらにメカニズムもチューニングが施されて、遮音性の向上を実現した1.3倍の大型ブリッジと、新開発の『 DP-450 』専用高性能「弾性ダンパー」を搭載!!

より完成度が上がった『 DP-450 』で、CDの名曲コレクションの数々をもう一度お楽しみください。出荷開始は2021年6月中旬が予定されています。





耐振性に優れ、重く強靭なシャーシ構造体を構成するCDドライブ

CDプレーヤーは、わずかな振動でも読み取り精度に大きな影響を与えるため、CDドライブの振動対策が極めて重要です。

ディスクを収納するディスク・ローディング機構、ディスクを回転させデータを読み取るトラバース・メカニズムなど、ディスクの動作に係わる全ての構成部品は、土台となる重く強靭なメカニカル・ベースに搭載されています。

さらにこのベースを覆うように、大型のブリッジを強固に取り付けることで、耐振性に優れたシャーシ構造体を構成するCDドライブを開発。

この構造によって内部のトラバース・メカニズムへの振動の伝搬が大幅に抑えられています。





「弾性ダンパー」によるフローティング構造のトラバース・メカニズム

トラバース・メカニズムはディスク・ローディング機構の内部にあり、ディスクを回転させるモーターやピックアップといった光学系部品が実装されています。

外部からトラバース・メカニズムに特定の周波数の振動が伝搬すると、対物レンズ・アクチュエーターが共振し、読み取り精度を悪化させます。

アキュフェーズではトラバース・メカニズムを共振から守る緩衝材の素材や形状を研究、新たにブチルゴム系高性能『弾性ダンパー』を開発。 4個の「弾性ダンパー」がトラバース・メカニズムを支えるフローティング構造を採用、対物レンズ・アクチュエーターの固有振動数において、従来機種に比べてフォーカス方向で約6dB、振動の伝達率を減少させています。

さらに、この「弾性ダンパー」は外部へ漏れる動作音の削減にも大きな役割を果たします。

ディスクの回転により発生した振動がシャーシに伝搬すると、シャーシが共鳴し動作音を増幅しますが、「弾性ダンパー」はこの振動伝搬を抑え、シャーシ共鳴の大幅な削減にも貢献しています。本機は回転機構の存在を感じさせない静寂性を実現しています。





遮音性の高い大型ブリッジ

大型ブリッジは、ディスクをターン・テーブルに固定するためのチャッキング機構を収納するのと同時に、更なる役割を果たします。

ブリッジは、ブリッジ本体とアルミニウム・プレートの間に遮音性に優れた連続気泡体を挟み込んだ3層構造になっており、遮音性や強度を増すと同時に共振を防いでいます。

このブリッジをCDドライブのメカニカル・ベースに固定することでCDドライブの強度を上げ、外部からの振動の影響を防いでいます。

また、ディスクには少なからず偏心や反りがあるため、高速回転させるとさまざまな振動音や風切り音が発生しますが、従来機種より体積を約1.3倍に増加させたブリッジがディスク全体を覆うことで、これらの振動音や風切り音が外部に漏れるのを防いでいます。





高品位ディスク・トレイを搭載した静寂でスムーズなディスク・ローディング機構

アルミニウム・ブロックを削り出し、硬質アルマイト処理と梨地処理を施したディスク・トレイは、ハイクラスCDプレーヤーに相応しい、優美で精巧なデザインを採用。

このトレイを専用モーターと複数のギアでコントロールし、シングル・ステー構造の高精度なベアリング・シャフトに導かれ、静寂かつスムーズに移動するローディング機構を実現しています。





面ブレの少ないディスク回転を実現するディスク・チャッキング

従来の2極磁界フェライト磁石よりも磁束密度と寸法精度の高い、8極磁界のネオジムボンド磁石を採用したチャッキング・マグネットを搭載。

このチャッキング・マグネットが、ターン・テーブルとディスクを均等かつ強固に固定し、面ブレの少ないディスク回転を実現。

その結果、フォーカシングのサーボ特性とエラー訂正能力が向上し、サーボの負担が軽減され、安定した動作を実現しています。





低重心設計

筐体を支えるボトム・プレートとインシュレーターは、外部からの振動の侵入を防いだり、ふらつきを防止したりする役割を果たします。

ボトム・プレートの下部にくぼみを設けることで、CDドライブを可能な限り低い位置に搭載、重心を下げ、わずかなふらつきまで防止しています。

このくぼみは、通常平面的な形状のボトム・プレートを立体的な形状に変え、振動を減衰させる効果もあります。

ボトム・プレートは、優れた振動減衰特性を持つハイカーボン鋳鉄製の大型のインシュレーターが支え、外部から筐体へ伝わる振動を遮断しています。





4回路並列駆動の「MDS+方式D/Aコンバーター」

驚異的な性能を誇る「MDS+方式D/Aコンバーター」を搭載。

MDS+方式は、刄ー(デルタ・シグマ)型D/Aコンバーターを複数個並列接続することで、大幅な性能改善を図った画期的なコンバーターです。

刄ー型D/Aコンバーターを複数個搭載することで、信号と変換誤差の比が大きくなり、変換精度やSN比、ダイナミック・レンジ、リニアリティ、高調波ひずみなど、コンバーターにとって非常に重要な特性を一挙に向上(コンバーター数をnとすると√n倍向上)させることができます。

4回路の高性能「ハイパーストリーム™DAC」(ES9026PRO:ESSテクノロジー社製)を並列動作させ、コンバーター1回路の場合に比較し、ひずみ率、雑音特性、直線性など全体の性能は約2(=√4)倍に向上します。





『 DP-450 』ブロックダイアグラム





内部写真

電源部などが、しっかりとシールドされた大変美しい内部構造。メカ上部のブリッジが大型化されているのがわかります、全体に剛性が上がっています。





『 DP-450 』リアパネル

◆独立したプロセッサー部:同軸、オプティカル、USBのディジタル入力端子を装備

◆「トランスポート出力端子」と「ディジタル入力端子」の間にヴォイシング・イコライザーを接続して、ディジタル信号のまま音場補正が可能

◆アナログ出力端子を2系統装備(バランスx1系統、アンバランスx1系統)

◆バランス出力の極性切替スイッチを装備



◆ディスプレイにサンプリング周波数とビット数表示が可能

◆-60dBまで可能な出力レベル・コントロール可能

◆理想的な出力を実現する「Direct Balanced Filter」回路

◆プログラム演奏(最大32曲)

◆電源が入ると同時に演奏を開始するパワー・オン・プレイ機能

◆クリーンで安定した電力を供給する電源部

◆ハイカーボン鋳鉄製高音質インシュレーター

◆リモート・コマンダー RC-140 を付属



(ichinose)


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