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[ 2021年 6月 29日付 ]

 SSAキャビネットをまとった小型ブックシェルフ『 CRM-X 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、オーディオマシーナより、世界最強のアルミニウム合金製・SSAキャビネットをまとった小型ブックシェルフスピーカーが、10年ぶりに「CRM-X」として再登場しましたので、ご紹介します。


全く鳴くことのない強靭なキャビネットに、設計者「Dr. Karl Schuemann(ドクター・カール・シューマン)」が世界中から選りすぐった高品質ドライバーユニットをマウントすることで、驚異的なS/Nのよさと、サイズを超越した広大なサウンドステージが目の前に広がります。


■ AUDIO MACHINA(オーディオマシーナ)とは?



Dr. Karl Schuemann(ドクター・カール・シューマン)は、1992年に母体となる精密金属NC切削加工を行う会社を設立しました。会社の主製品は主として、Colt Model 1911 セミ・オートマティック・ピストルなどに使用される銃身など、非常に様々な超精密金属切削加工品です。

銃身は、主として射撃競技用の超高級拳銃に使われており、世界で最も優れたものとして評価を得ています。同社の製造技術は、ただ1回の製造工程で原料棒を入れるだけで、(内部、外部ともに)完成した銃身を作りだせる最新型のマルチアクシスCNCミル/ターンセンターを利用している世界的にもトップクラスのものです。

Dr. Karl Schuemannは、子供時代から音楽をこよなく愛し、20年以上にわたり、趣味で高性能な小型スピーカーの製作を続け、2000年にAUDIO MACHINA社を設立いたしました。スピーカーの製作を始めた初期の頃よりコンポジットと構造の増強に関して、理論と実践を積み重ね地道な設計製作を行っており、精密金属NC切削加工技術を活かした、アルミ合金のブロックから正確に削り出したエンクロージャーの高品質のスピーカーを製作しています。「純粋、自然、生き生きとした」音楽再生の代名詞として、世界的に高い評価を得ています。

物理学と数学の学位を持ち、世界有数の医科大学で医学博士号を取得したDr. Karl Schuemannは、ハイエンドスピーカーだけでなく、人間の耳と脳のシステム、その固有の能力と限界にも特別な関心を持っており、特に、再生された音を「自然」で「生き生き」としたものとして知覚する能力にとって、スピーカー設計のどの側面が最も重要であるかを探求することに力を注いでいます。

オーディオの仕事を一旦中止していたDr. Karl Schuemannですが、このたび探求期間を経て、ハイエンドオーディオ市場に再登場いたしました。中止していた主な原因は、ハイエンドオーディオ製品の価格の上昇はとどまることを知らず、価格と性能が見合っていない製品が多くなってきたことに違和感を感じていたからです。

今回登場した「CRM-X」は、Karl Schumann氏の一つの答えです。 コストパフォーマンスがずば抜けて良いこと。これに尽きます。実際、昨今のハイエンドオーディオマーケットにおいて、この価格でこのサウンドクオリティを実現できているスピーカーは他にないでしょう。

「CRM」から大きな変更点はありません。メイドインUSAであること、基本的な性能、スペック、そしてサイズは「CRM」とほぼ同じです。相違点は、外観のフィニッシュがシルバーからブラックに変わったこと、そして「CRM-X」専用のスピーカースタンドが用意されたことです。


■ SSA(ソリッドスラブアルミニウム)キャビネット

オーディオマシーナは、この革新的なキャビネット技術を擁する世界で唯一のメーカーです。

自社の最先端超精密金属CNCマシンとカスタムソフトウェアを駆使して航空宇宙グレードのアルミ合金(MIL規格)のブロックから正確に削り出された、クラムシェル形状の前後二つの2ピース構造キャビネットは、10トン以上もの力を持つウルトラハイストレングスボルトシステムで強固に締め付けることによって完全に一体化されます。

こうしてできたキャビネットは、鳴くことは事実上皆無で、音にカラーレーションを与えることはありません。強度と安定感において、世界中のあらゆるスピーカーの頂点に立つものです。

使われているアルミ合金ブロックの厚みは何と3インチ(約7.6cm)! ジェフローランド等のハイエンドアンプなどと同様の工程で製作されているスピーカーです。





■ ドライバーユニット

ウーファーには、Scanspeak(スキャンスピーク)製15cmドライバーを、



ツイーターには、ショートホーンを搭載した、Morel(モレル)製1インチシルクドームツイーターを採用しています。



ハイクオリティのドライバーユニットと、強靭なSSAキャビネットが相まって、サイズからは信じられないようなスケールの音楽再生を実現します。


■ 専用スタンド「CRM-X-STAND」

オーディオマシーナが「CRM-X」専用に開発したスタンドです。メインピラーにウォールナットの天然木を採用。手でやすりをかけてオイルをすり込む工程を繰り返すことで、非常に美しいオイルフィニッシュに仕上げています。

トップとボトムのプレートは1/2インチ厚のアルミ板から切削し、仕上げは「CRM-X」キャビネットに見事にマッチさせています。(スパイク付属)


寸法:(幅)300×(高さ)750×(奥行)300mm
質量:4.1kg/本 材質:天板、底板:ポリッシュブラックアルミニウム、支柱:ウォールナットオイルフィニッシュ


■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、以前「CRM」を試聴した感想。

かなり以前ではありますが、ベースとなる「CRM」をイベント会場で試聴した時の事が蘇ります。基本的に音も継承されているとの事ですので、そのときの印象をお伝えします。

試聴会前のセッティング時に尋ねた会場で比較的ゆっくりと試聴させてもらいました。コンパクトなサイズでありながら、アルミ削り出しの筐体のズッシリとした重さと、ひんやりしたアルミの温度感が印象的でした。

叩いても金属特有の「キンキン」とした共振は一切無かったので「どのような対策をしてるのかと」尋ねると、内部でデットニングしていないとの事で大変驚いたのを覚えています。

「CRM-X」仕上げは艶無しのブラックのみとなっており、以前のシルバーより、より密度感があるように見えます。最大のインパクトは音が出る直前の静けさです! 部屋の温度感が一瞬下がったように静まり帰った音場に、ストレスなく音像が浮かび上がります!

大型フロア型やバスレフ型の様なスケール感を味わうのとは全く次元の異なる世界で、地を這う重低音は無いが、全く無理のない低域は不足や違和感を感じさせない優れモノ。

まさにピュアでストレートなサウンドだが、心地よく気持ち良く聴ける、意外なほど柔らかく、優しいサウンドで音楽に没頭できました。

このパフォーマンスはまず他では味わえない貴重なサウンドと思いました。日本の住環境を考えると正に理想的と言えるかもしれません。低域は完全密閉型の良さを最大限生かしたといえる表現で、高域同様、スピード感に優れ、ベースのリアルな音像が表現される驚きの再現性を聴かせてくれます。

アンプの音はそのまま影響が出ると思われますが、あまり高級な製品でなくても鳴らせると思われ、パワーよりは静寂感表現(聴感上のSN)の優れたシンプルなアンプが好ましいと思われます。

(ichinose)


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