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[ 2021年 7月 20日付 ]

 アキュフェーズの最高峰SACD/CDトランスポート「DP-1000」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

アキュフェーズ創立50周年を記念し、ハイエンド・オーディオへの飽くなき挑戦と音へのこだわりで誕生したセパレート型SA-CD/CDプレーヤー「DP-1000/DC-1000」。 今回は、SACD/CDトランスポート「DP-1000」について詳しく見て行きましょう。


国内外で高い評価を得ている「DP-950/DC-950」のラインナップを一新! 数々の新技術を搭載した次世代を担う「セパレート型SA-CD/CDプレーヤー」の登場です。


■ スーパー・オーディオCDトランスポート『 DP-1000 』と、ディジタル・プロセッサー『 DC-1000 』について



アキュフェーズでは、2000年にセパレート型SA-CD/CDプレーヤーの初代モデルとなる「DP-100/DC-101」を開発、その圧倒的な性能と音質はオーディオ史に名を残す存在となりました。

2016年には、第3世代自社開発SA-CD/CDドライブを搭載した「DP-950」と「DC-950」を発売、その独創的な技術と音質が大きな反響を呼び、SA-CD/CDプレーヤーのリファレンス機として国内外で高い評価を得ました。

そして、今回発表された「DP-1000/DC-1000」ですが…

「DP-1000」には第4世代SA-CD/CDドライブを搭載、より静寂な動作、精度の高い読み取り性能を実現しました。

「DC-1000」にはESSテクノロジー社製高性能DAC:ES9038PROを8回路並列動作させる『 8MDSD 』『 8MDS++ 』D/Aコンバーターを搭載、性能面で大幅な進化を果たしました。

再生音楽を感じさせない領域まで進化を果たした「DP-1000/DC-1000」で、胸の奥から湧き上がる感動をご体感ください。


■ 今回はトランスポートの「DP-1000」について詳しくご紹介。

DP-950は既に究極の完成形と言われていましたが、2016年から5年の歳月を経て、細部に渡る改良が施されて更に完成度を上げて登場です!!



細部では様々な改良が施されていますが、「DP-950」からの主な進化は以下となります!!

・ 重量級ドライブメカに大型化した超重量級ブリッジを採用。
・ スピンドルモーターにアウターロータ型ブラシレスDCモーターを新たに採用。
・ ダンパーは柔軟性の異なる2種類を組み合わせ、防振効果をより向上。
・ 筐体のフレーム構造も見直され、従来2ピースを組み合わせていたフレームからL字一体型化に改良。


■ 外部振動を受けにくい重量級設計の強固なシャーシ構造、高剛性・高精度コンストラクション



CDよりデータの記録密度が高く、高速で回転するSA-CDの読み取り動作では、回転体の振動や外部から伝わる振動の影響を抑える必要があります。

DP-1000のSA-CD/CDドライブは、アルミニウムを切削加工したボトム・プレート、固定フレーム、メカニカル・ベース、ブリッジなどのパーツで構成され、その総重量は11kgに達します。このSA-CD/CDドライブを筐体中央の低い位置に組み上げることで、理想的な重量バランスを実現、筐体の安定性を高めています。

ドライブ内部に、弾性ダンパーを介してトラバース・メカニズムを搭載、スピンドル・モーターや、外部から伝わる振動の影響を抑え、安定した高い精度のデータ読み取りを実現しました。

さらに、メカニカル・ベースの平面度をミクロン単位に抑えることで、本ドライブを高い精度で組み上げ、静寂なディスク回転とディスク・トレイのスムーズな開閉を実現しています。


■ 「弾性ダンパー」によるフローティング構造のトラバース・メカニズム



トラバース・メカニズムはディスク・ローディング機構の内部にあり、ディスクを回転させるモーターやピックアップといった光学系部品が実装されています。外部からトラバース・メカニズムに特定の周波数の振動が伝搬すると、対物レンズ・アクチュエーターが共振し、読み取り精度を悪化させます。

アキュフェーズではトラバース・メカニズムを共振から守る緩衝材の素材や形状を研究、新たに硬度の異なる2種類の「弾性ダンパー」を組み合わせ、トラバース・メカニズムを支えるフローティング構造を採用することにより、対物レンズ・アクチュエーターの共振を抑えることに成功しています。

更に、この「弾性ダンパー」は外部へ漏れる動作音の削減にも大きな役割を果たします。ディスクの回転により発生した振動がシャーシに伝搬すると、シャーシが共鳴し動作音を増幅することになります。

「弾性ダンパー」は、この振動伝搬を抑え、シャーシ共鳴の大幅な削減にも貢献します。本機は回転機構の存在を感じさせない静寂性を実現しています。


■ アルミニウム精密切削加工大型ブリッジ



本来ブリッジは、ディスクをターン・テーブルに固定するチャッキング機構を収納するためのパーツです。アキュフェーズではその機能を発展させて、振動や動作音を減少させる役割を持たせています。

DP-1000のブリッジは、押出成形したアルミニウムの切削加工品です。重さ1.7kg、厚さ最大17.5mmのブリッジをメカニカル・ベースに8個の六角ボルトで固定することで一体化構造を形成、ドライブの剛性を大幅に高め、内部に搭載されたトラバース・メカニズムを振動から守り、動作音を低減しています。

また、高速で回転するディスクの回転音や振動音を外部に漏らさないため、ディスク全体を覆い隠すようにブリッジを大型化しました。さらに、新たにブリッジ後方に遮音壁を設け、内部から伝搬する動作音を低減しています。


■ アウター・ローター型ブラシレスDCモーターを採用したスピンドル・モーター



ディスクを回転させるスピンドル・モーターに、アウター・ローター型ブラシレスDCモーターを採用しました。このモーターは、内側に固定子であるコイルを、外側に回転子である磁石を配置しており、SA-CD/CDプレーヤーに最適な以下のような特長があります。

・コイルが回転するDCモーターのように、ブラシと整流子の機械的な接触が無いため、低振動で動作音が小さく、低ノイズで耐久性や信頼性が高い。
・回転子が軸の外側にあるため、慣性モーメントが大きく、安定した一定の回転速度が得られる。
・発熱するコイルが固定子であるため、モーターを搭載する基板などに効率的な放熱が可能。


■ 面振れを抑える太く短い回転軸

スピンドル・モーターとターン・テーブルを太く短いシャフトで接続し直結の状態に近づけることで、ディスクの面振れを抑え、安定した読み取り動作を実現しています。


■ ディスクの面振れによる振動を抑える強固なメタル・シャーシ

SA-CDやCDは、以下のような要因により、回転時に少なからず面振れを発生しています。

・ディスクの偏芯 :ディスク回転の中心位置と、トラックの中心位置とのずれ
・ディスクの偏重心:ディスク回転の中心位置と、ディスク成型時の厚みのむらや、レーベル印刷によるディスクの重心位置のずれ
・ディスクの反り :ディスク製造時などに発生する反り
この面振れはディスクの読み取り動作に悪影響を与え、最悪の場合再生ができなくなってしまいます。

本機では高い剛性を持つメタル・シャーシに基板を介してスピンドル・モーターを固定することで、面振れによる振動を抑え、安定した読み取り動作を実現しています。


■ 優美で精巧なディスク・トレイが静寂かつスムーズに移動するディスク・ローディング機構



ディスク・トレイは、押出成形したアルミニウムの切削加工品です。表面には無数の細かな凹凸で落ち着いた雰囲気を醸し出す梨地処理を施し、さらに耐摩耗性に優れた硬質アルマイト処理で表面を保護、ハイクラスSA-CDトランスポートにふさわしい優美で精巧なデザインに仕上げました。

このディスク・トレイを、デュアル・ステー構造の高精度ベアリング・シャフトで導くことにより、静寂かつスムーズに移動するディスク・ローディング機構を完成させました。


■ 常に安定した動作を可能にする低重心構造



優れた振動減衰特性を持つアドバンスド・ハイカーボン鋳鉄製インシュレーターに支えられたボトム・プレートに、固定フレームを介してSA-CD/CDドライブを搭載する低重心構造を採用しました。この低重心構造が、外部からの振動による筐体のふらつきを抑え、常に安定した動作を可能にしています。


■ アルミニウム製ボトム・プレート



礎となるのは、平面度0.2mm以下(1mあたり)のアルミニウム板材を切削加工し、高い寸法精度と剛性を実現した厚さ12mm、重さ3.8kgのボトム・プレートです。

このボトム・プレート上にSA-CD/CDドライブを組み上げることによって、正確な読み取り動作やディスク・トレイのスムーズな開閉を実現しています。


■ アドバンスド・ハイカーボン鋳鉄製高音質インシュレーター

インシュレーターには、通常の鋳鉄よりも黒鉛の形状が大きいハイカーボン鋳鉄に特殊な熱処理を施し、材料の均質性と硬度を高めたアドバンスド・ハイカーボン鋳鉄を採用。このインシュレーターにより外部からの振動を遮断、高い制振性を確保し微小な信号への影響を防いでいます。


■ 「本木目」鏡面仕上げのウッド・ケース



厳選した美しい自然木を使い、専門職人が匠の技で一点ずつ丹精込めて製作した「本木目」鏡面仕上げのウッド・ケースに収納。このウッド・ケースとシャンパン・ゴールド色のフロント・パネルを調和させることで、重厚でありながら優美さを併せ持つ日本の伝統美を表現しています。


■ メカニカル・システム系と信号処理系が独立した高効率トロイダル・トランスと大容量フィルター・コンデンサーによる強力な電源部



信号系回路とメカニズム系回路が互いに干渉しないように、それぞれに専用の高効率トロイダル・トランスを搭載。

さらに、専用に開発した4,700μFのカスタム仕様高音質フィルター・コンデンサーを10個搭載した強力電源部が、高精度な読み取り動作に不可欠な安定した電力を供給します。


■ 信号の正確なピックアップに徹したSA-CD/CDトランスポート



ピックアップで読み取った信号は、RFアンプで増幅され、RFプロセッサーに入ります。RFプロセッサーでは、SA-CD/CDそれぞれのRF信号よりクロック信号の抽出・同期・復調・エラー訂正処理を行います。

光学ピックアップや各種モーター系の制御には、専用のサーボDSPを搭載したディジタル・サーボにより、SA-CD/CDそれぞれに適した制御を行い、高精度で安定した信号読み取りを可能にしています。

SA-CDから読み取ったDSD信号は、HS-LINK伝送用ディジタル信号に変換され、HS-LINKコネクターより2.8224MHz/1bitディジタル信号で出力します。


■ 1レンズ/ツイン・レーザーダイオード高速アクセス・メカニズムを搭載

信号読み取り用レーザー・ピックアップには、1つのレンズに発光波長655nm(SA-CD用)と790nm(CD用)の2種類のレーザー・ダイオードを配置した、1レンズ/ツイン・レーザーダイオードを搭載。SA-CDとCDで共用してピックアップ全体の小型化を図ることにより、SA-CD/CDの切り替え時間およびアクセス時間を短くすることができます。

さらに、音質を劣化させる原因の一つである、ピックアップ制御用サーボ電流の変動を大幅に抑えることで、高精度な信号読み取りを実現、ディスクの情報を余すところなく引き出します。


■ オリジナル高品位ディジタル・オーディオ・インターフェース「HS-LINK Ver.2」を搭載



HS-LINKは同社製品同士を広帯域ディジタル信号で接続する、独自のディジタル信号伝送規格です。HS-LINKにはオリジナルのVer.1と、サンプリング周波数とビット数を拡張したVer.2の2つの規格があります。どちらの規格もHS-LINKケーブルを使用します。

伝送方式にLVDS(Low Voltage Differential Signaling)を採用し、DSD信号は5.6MHz/1bit(2ch)、PCM信号は384kHz/32bit(2ch)の高速伝送が可能。「HS-LINK」は送信側と受信側で相互認証を行うセキュリティ機能を備えています。

「DP-1000」と「DC-1000」はHS-LINK Ver.2によって信号が伝送されます。
※工場出荷時は「HS-LINK Ver.2」で出力しますが、「HS-LINK Ver.1」への切り替えも可能です。


■ 主な仕様



  • 適合ディスク:
     ・2チャンネルSA-CD、CD
     ・データ・ディスク CD-R/-RW、DVD-R/-RW/+R/+RW(対応フォーマット : WAV、FLAC、DSF、DSDIFF)
  • デジタル出力:HS-LINK×1、COAXIAL×1
  • 消費電力:16W
  • 外形寸法:(幅)477×(高さ)156×(奥行)394mm
  • 質量:29.8kg
  • 付属品:HS-LINKケーブル(AHDL-15・1.5m)、リモコン(RC-140・電池付)、AC電源コード(APL-1)、クリーニング・クロス
(ichinose)


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