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音場工房



SOULNOTEより発売された 10MHzクロックジェネレーター「X-3」をご紹介!



  • ichinose
  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    SOULNOTEから、10MHzマスタークロックジェネレーターの「X-3」と、SMA端子搭載のクロックケーブル「RCC-1」が発売されましたので、ご紹介します。

    「X-3」はプレミアムシルバーと、プレミアムブラックをラインアップ。長さ1.2mのクロックケーブル「RCC-1」が発売されています。

かつて無い、全く新しい設計手法により誕生した10MHzクロックジェネレーター

「クロックも、生きた音のための方法論は他の機器と全く同じ」という発見が、クロックジェネレーターの大いなるブレークスルーを生み出しました。その音質は、高精細でありながら開放的で有機的。音像が三次元的に躍動し、エモーショナルに音楽を奏でます。

SCカット超低位相雑音OCXO

SOULNOTEの「○-3」シリーズ用のクロックとしては価格が安いと思いましたが、実は音質最優先で選び抜かれたのが、SCカット超低位相雑音OCXO(恒温槽付水晶発振器)だったとの事です。

※OCXOとは、水晶振動子を恒温槽(オーブン)内に配置し水晶振動子の周囲を一定温度に保つ構造の最も高精度な水晶発振器です。
※OCXO(Oven Controlled Xtal Oscillator )の略。
クロック搭載の回路基盤はリアパネルにフローティング構造にて取り付けられている。

クロック発信器について

ルビジウムやセシウム発信器は原理的に絶対精度や長期安定性に優れています。100年たっても狂わない時計を求めるのであれば、精度や長期安定性は最も重要な性能でしょう。

しかし、デジタルオーディオに求められるクロックの性能は、それらの絶対精度ではありません。楽器メーカーが使う最も高精度なチューニングメーター(ストロボスコープ)の精度は1/10セント程度です。

1セントは半音(ピアノの隣り合う黒鍵と白鍵の間の音程)の1/100。周波数に換算すれば数十ppm程度の精度となります。ごく普通のクリスタル発信器でも十分に得られる精度です。

通常高級オーディオに用いる高性能発信器はその10倍程度の精度をもっており、それ以上の精度を求めることには実はあまり大きな意味はありません。デジタルオーディオに求められるクロックの性能、それはジッターを左右する位相ノイズ(本来あってはならない発信周波数以外の周波数成分、つまり不純物=ノイズ)にあります。デジタルオーディオの全ての動作の基準となるクロックがノイズに汚れていては、正しい再生をできるはずがありません。

通常クロック発信器の出力するクロック信号は後段のPLLを通ってD/Aコンバータに供給されます。このとき、フィルタ処理が行われるため、クロック発信器の発信周波数と大きく離れた周波数のノイズは除去することが可能です。

しかし、クロック発信器の発信周波数の近傍の周波数のノイズはフィルタで除去できないため、そのままD/A変換時のジッターになってしまう場合がります。近傍位相ノイズを抑えるには、近傍位相ノイズの少ないクロック発信器を使う以外に方法がありません、

SOULNOTE「X-3」では、究極の近傍位相ノイズ特性を持つ発信器と言える「OCXO発信器」が採用されています。発振周波数近傍での位相ノイズの少なさでは、ルビジウムやセシウム発信器と比較しても、その優位は圧倒的に優れたものと言えます。

ネイキッドフォイル抵抗

クロックの音質を大きく左右する出力抵抗には、温度特性に優れ、熱雑音の少ない人工衛星グレードの超精密抵抗をさらにカスタマイズした、ネイキッドフォイル抵抗を採用。この超弩級抵抗が最も威力を発揮するステージのひとつと言えます。

SMA出力端子(Sub Miniature TypeA)

出力端子には20GHz以上のスペックを誇るSMA端子を採用。音質にこだわり、出力は1系統のみです。

X-3にはSMA-SMA 50Ωクロック専用ケーブルが付属しますが、別売クロックケーブル「RCC-1」のご使用を強くお勧めします。
音楽が魂のオーラを解き放ちます。

※一見するとアンテナ端子のように見えますが、コンパクト設計で、移動体通信基地局、精密計測機器、GPS機器などに使われている高性能精密端子です。

超強力無帰還電源

水晶発振器に必要な電流に対して、100Wパワーアンプクラスの圧倒的大容量200VAトロイダルトランスを採用。また整流ダイオードには、超高速SiC ダイオードを新たに採用。

低倍率小容量電界コンデンサを多数並列接続して整流コンデンサ群を構成し、レギュレータには、SOULNOTE独自の無帰還ディスクリート電源を投入しています。

静かな電源環境

電源LEDやリレーなど、水晶発振に必要ない回路を徹底的に排除し、静かな電源環境を整えています。

音質最優先の筐体

筐体はX-3専用に新開発されたものです。ダブル無固定天板による空気ダンプの排除、無固定ACインレット、無固定出力端子、トランス直下の3点スパイク支持、チタンワッシャーやカーボンワッシャーの採用など、音質最優先で取捨選択した、まさに「SOULNOTE」のノウハウの塊筐体と言えます。

本製品にはスパイク受けボードは付属していませんので別途スパイク受けを用意したほうが良いかもしれません。「X-3」のリアパネル。10MHzを1系統のみ出力する、出力インピーダンスは50Ω。

音質最優先のため出力は1系統のみ搭載、電源のLEDランプも未搭載、電編スイッチもリアパネルのみとなっています。

■ 仕様 ■

出力:SMA1系統
出力周波数:10MHz
出力インピーダンス:50Ω
出力レベル:1.5Vp-p
電源電圧:AC100V 50/60Hz
消費電力:2W
外形寸法:430(W)×111(H)×376(D)mm
質量:約7.5kg
付属品:スパイク、電源ケーブル、SMA-SMAクロック専用ケーブル、SMA-BNC変換プラグ

クロックケーブル「RCC-1」

人工衛星グレードの線材を使用し、高品質SMAコネクターを装備

担当者からコメント

SOULNOTEの「○-3」シリーズといえば、一切の妥協を排したこだわりの設計を貫いた製品として絶大な信頼があります。その「○-3」シリーズ専用のクロックとしては「X-3」の320,000円(税別)は価格が安いと思いましたが、ルビジウムやセシウム発信器を搭載した超ド級の製品と比較しても、聴き劣りする製品ではありません。

確かに「SCカット超低位相雑音OCXO発信器」はスフォルツァートの最高級マスター・クロック・ジェネレーター「PMC-Circinus(キルキヌ)100万円」にも使われています。

高品質なOCXO発信器は選別して厳選したクロックのみを使用するこだわりにより最高品質をキープ! SOULNOTEでは筐体の設計をシンプルにしたり、他のモデルと兼用するなどの工夫により、コストダウンを実現しています。

同時発売のDAコンバーター「D-3」にはクロックが内蔵されていない設計で、専用の外付クロックとして「X-3」が発売されています。

また、SACDプレーヤー「S-3」への接続でも絶賛されておりますので「S-3」オーナーの方にもお勧めいたします。





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