カテゴリから選ぶ


音場工房

[ 2021年 10月 5日付 ]



ラックスマンより発売される“Zシリーズの幕開け”アンプ「L-507Z」をご紹介!



  • ichinose
  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    今回は、10月下旬に発売されるラックスマンのプリメインアンプ「L-507Z」をご紹介します。

    Xシリーズの増幅回路の心臓部である「ODNF」を一新し、最新の高音質・増幅帰還エンジン“LIFES”をプリメインアンプとして初めて搭載しているのが最大の特徴です。

新増幅回路を搭載したZシリーズの第一弾として、ODNFに代わるラックスマン独自の新・増幅帰還エンジン「LIFES 1.0」を搭載。独自の音量調整機構「LECUA」と共に、これから展開されると思われる“Zシリーズの幕開けを飾るモデル”となっています。

音質の向上はもちろん、プリメインアンプとしての完成度をさらに高めたモデルとして、かなり気合を込めて開発された製品のようです。

LIFES1.0(ライフス:Luxman Integrated Feedback Engine System)とは?

1999年、カーオーディオ用アンプ「CM-2100」に初搭載以来、5世代十数回にも及ぶ改良進化により、20年以上にわたって、LUXMANのアンプ技術の中核をなす増幅回路として磨き上げられたODNF。

ODNF(Only Distortion Negative Feedback:最終進化形はODNF-u)、改良進化を重ねる度にその回路規模を拡大し続けたODNFを根本から見直し、「歪成分のみをフィードバックすることで鮮度が高く自然で清々しい音質を実現する」というコンセプトはそのままに、シンプルかつコンパクトにメイン回路と歪検出回路を一体化。

「出力と入力の差分により検出された歪成分だけをフィードバックする」という従来のODNF回路の概念を継承しつつも、全ての回路とパーツを見直し、シミュレーションによる理想的な回路とパーツの組み合わせの試行を重ね、試作・実装の試聴・ヒアリングを繰り返した末に辿り着いた、新しい増幅回路方式。

さらに製造面でも、今後長期的に安定して供給される高音質パーツを厳選し採用されています。来るべき、LUXMAN100周年を見据えて、さらなる高みを目指して開発された、新世代の新増幅回路LIFESを、ハイエンドパワーアンプ「M-10X」に続き、プリメインアンプとして初めて搭載。

・電圧増幅段に高性能FETを採用。

ODNF(PチャンネルJ-FET+NPNトランジスタ)→ LIFES(NチャンネルJ-FET+PNPトランジスタ)

※回路自体の性能で比較すると・・歪は約半分以下、SNは3dBの向上を実現しています。

LECUA(レキュア:Luxman Electric Controlled Ultimate Attenustor)とは?

2003年に「C-70f」に初搭載、改良進化を遂げた独自の音量調整機構。

ボリューム調整ノブに位置検出用の電流を流し、その変化量をマイコンが検出し、リレーを介してLECUA基盤(異なる抵抗値を持った抵抗をシリーズ化)のボリューム位置が示す抵抗値へ接続。

片チャンネルあたりに2本の抵抗(1dB/11dBstep)で減衰する高純度な音量調整を実現。微小音量域における左右のレベル偏差、音質ポジションにおける音質差を極小化。

2010年発売された「L-590AX」から採用された新LECUA1000は、LECUA誕生から5世代を経て(LECUA→LECUA-WM→LECUA1000→LECUA1000WM→新LECUA1000)アンプ回路一体型に進化、基板の3Dレイアウトによるアッテネーター回路と増幅回路の直接接続を可能とし、経路の最短化と高効率化を達成。

LECUAよって制御される、電子制御のバス/トレブル式トーンコントロールと、LRバランス調整(0dB〜-6dB)が利用可能。

音量調節時の音質劣化を最大限に抑える0〜87dBの88ステップの電子制御アッテネーターを内蔵。

ディスクリートバッファー回路

プリアンプの出力部には、次段に接続されるパワーアンプを強力にドライブするディスクリート・バッファー回路を搭載、次段となるパワーアンプを強力にドライブ。

なんと、トップエンドセパレートプリアンプ「C-900u」と同等のバッファーアンプ回路が搭載されています。

音楽信号の純度を保ったまま、パワーアンプ部に対する駆動力を向上、音の立ち上がりの鋭さ、圧倒的なスケール感を実現。

MM/MC対応の新開発フォノイコライザーアンプ回路搭載

フォノイコライザーの初段入力のFETをシングルから2パラレル接続に変更。更に高品位で濃密なアナログ再生を実現しています。

専用のフォノイコライザーアンプを買い足すことなく、ハイグレードなアナログレコード再生を楽しめる「MM/MC」対応の新開発フォノイコライザーアンプ回路を内蔵しています。

万全のヘッドフォン再生に対応

6.3mmの標準端子とともにグランド接続の左右独立でセパレーション性能を高める4.4mmヘッドフォン出力端子を新たに装備。

高応答特性のメーターユニットを採用した白色LED照明付き針式アナログメーターを正面に配置

高応答特性のメーターユニットを採用した白色LED照明付き針式アナログメーターを正面に配置。

使い勝手も向上! リスニングポジションから音量を確認しやすくするため、左右大型メーターの中心には、音量レベル表示用7セグメントLED(デジタル表示・消灯可)を搭載。

電子制御のバス/トレブル式トーンコントロール、LECUAの制御によるLRバランス調節機能、リモコン操作可能なミュートボタンも備えます。

将来的な拡張性を担保する外部コントロール入出力端子装備

WWi-Fi、Bluetoothなど赤外線以外のリモート操作にも対応可能。

対応製品同士の電源連動が可能な3.5mmモノラルトリガー入出力端子(デイジーチェーン)装備。リモコン操作可能なミュートボタンも備えます。

大型のプラグを装着した高音質ラインケーブルにも対応

18mmピッチのRCA入出力端子を採用。LINE-1のみ20mmピッチでプラグ素材に真鍮に迫る硬度と銅の導電率を併せ持つ高品質カッパーアロイRCA端子を採用。

内部配線にもこだわっており、各芯スパイラルラップ・シールドと芯線の非メッキ処理による高純度無酸素道(OFC)線を使用。

優れたスピーカードライバビリティをサポートする低抵抗値の大型スピーカーリレー(パラレル構成)とスピーカー端子へのダイレクト配線。

極太のケーブルも装着しやすく、Yラグやバナナ端子にも対応したインライン(LR同一特性)レイアウトのスピーカー端子(A、B 2系統/同時出力可能)も搭載。

そのほか、音声信号を最適最短のルートで構成する「ビーライン・コンストラクション」や、スムーズな電流伝送を実現する「ラウンドパターン配線基板」を採用。

筐体には、ブラスターホワイト仕上げの極厚フロントパネルと、精緻なアルミ・ヘアライン仕上げのトップパネルを採用

不要振動から守る大型のグラデーション鋳鉄製レッグや、アース・インピーダンスの上昇や発生磁界の影響を抑える、独立コンストラクションのループレスシャーシ構造を用いています。

不要な総有働による影響を排除するカスタム仕様、グラデーション鋳鉄製レッグ(脚)採用。

付属の電源ケーブルに新リファレンス「JPA-10000i付属」

2.14mmに導体断面積をアップ、各芯スパイラルラップ・シールドと芯線の非メッキ処理による高純度無酸素道(OFC)線を使用し、従来より導体を太くしながら、取り回しの良いスリムタイプに進化したノンツイスト構造の新・電源ケーブル「JPA-10000i」を同梱。

電源には高レギュレーションの電源トランスと大容量コンデンサー搭載

電源には高レギュレーションの電源トランスと大容量コンデンサー(10,000μF×8本)を組み合わせたハイイナーシャ(高慣性)電源も採用。

また、金メッキ仕上げのACインレットは、装着方向を変更することで、ケーブルの重さを端子全体で支えられるように配慮。

3段ダーリントン3パラレル・プッシュプル構成によるハイパワー220W×2(4Ω)の定格出力

音量調節時の音質劣化を最小限に抑え、パワーアンプを追加したバイアンプ構成やAVシステムとの共存も可能にするプリパワー分離(セパレート)機能も備えています。

仕 様

●定格出力:110W×2(8Ω)、220W×2(4Ω)
●接続端子:アナログ入力4系統、フォノ入力1系統(MM/MC切替)、バランス出力2系統、セパレート入出力1系統
●全高調波歪率:0.007%以下(1kHz/8Ω)、0.03%以下(20Hz?20kHz/8Ω)
●S/N:LINE 105dB以上
●消費電力:300W(待機時0.4W)
●寸法/質量:W440×H178×D454mm(端子部含む)/25.4kg

担当者よりコメント

これから展開が計画されているプリメインアンプ【Z】シリーズのファーストモデル「L-507Z」が、クラスを大きく超える進化を遂げて、ついに登場します。

2025年に創業100周年を迎えるラックスマンが、洗練された一体型アンプとしての新しいスタイルを徹底的に研究して完成させた製品と言えます。

予約は10月6日より開始予定です。発売は10月下旬となります。

発売されましたら改めて試聴レポートの予定です。





今回ご紹介した機種