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音場工房

[ 2021年 11月 2日付 ]



ネットワークオーディオトランスポート iFi-Audio「ZEN-STREAM」のご紹介



  • ichinose
  • こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

    今回は、既存のDAコンバータに接続するだけで簡単にネットワークプレーヤーとして楽しめるようになる、iFi-Audio「ZEN-STREAM」をご紹介します。

iFi-Audio「ZEN-STREAM」はネットワーク信号を音楽信号へ変換する仕事を行いますが、D/A変換は行わずにデジタルデータを出力しますので、別途D/Aコンバーターが必要となります。

専用のD/Aコンバーターは無くても、お使いのCDやアンプのデジタル入力に接続できます。また、同軸出力も装備しているので、様々なDACへの接続ができます。

まさに、待ちに待ったネットワーク・トランスポーターと言えるでしょう!!

ストリーミング導入のメリット

CDやLPなどの既存のパッケージメディアをメインに音楽を楽しんでいる方をはじめ、インターネットを使ったストリーミング再生には手を付けていない方も多いと思いますが、ストリーミングの最大のメリットは定額契約すれば、数千万曲に及ぶ膨大なコレクションから、楽曲を自由にアクセスして聴くことが出来ることです。

CDやLPのコレクションからお目当てのディスクを探すよりも簡単に選曲が出来たりします。懐かしいあの曲、廃盤になった名演奏などなど。タイトル、ミュージシャンなどで検索することで、今まで知らなかった名曲に出会えることもあります。

また、ストリーミングサービス自体もハイレゾやロスレスに対応してきており、海外の高音質ストリーミング・サービスの日本への本格進出も控えているなど、今もっとも注目のジャンルと言えます。

ネットワークオーディオ導入の決定打!

ハイ・コストパフォーマンスな製品でユーザーを魅了し続ける、iFi-Audioより期待の新製品が登場!

既存のDAコンバータに接続するだけで簡単にネットワークプレーヤーとして楽しめるようになる、ネットワークトランスポートです。

・DLNAやAirplayに対応。

・Spotify Connectに対応し直接ストリーミング再生にも対応。

・RoonReady対応なので、(基本)同軸/USBに対応したDACに接続するだけでRoon対応が可能。

・iFiの「Active Noise Cancellation」と「iPurifier」技術を搭載。

など、iFi製品が今まで培ってきたネットワーク/PCオーディオの技術が結集!

iFiがゼロから設計した並外れたハードウェアとソフトウェア

・「Active Noise Cancellation II」を搭載した超高速USB3.0ポートを2個装備。

・「iPurifier」内蔵のS/PDIF出力端子。

・「Silent Power」テクノロジーを搭載した電源。

・「Volumio」のオープンソースを出発点に開発し、iFiが独自にコーディングして最適化したことで、限界を知らない最高に純粋なストリーミング・ソフトウェアを実現。

様々なストリーミング・サービスに対応しています。

・Spotify ConnectとTIDAL Connectを使用して、Spotify、TIDALから直接ストリーミング。

・DLNAでの動作が保証されたストリーミング・アプリを使用可能(iFi独自のアプリもまもなくリリース予定)。

・AirplayとChromecast※と共に使用可能(AppleとAndroidの機器から簡単にストリーミングできます)。

・Roon Ready対応(基本的にはどのようなDACにもRoon対応が可能)。

・Sygnalist HQPlayer NAA動作が可能。

※Chromecastは今後のアップデートで利用可能予定。

さりげない筐体の下にテクノロジーの面でも部品の面でも本格的な力を発揮

・パワフルな64bit・クワッドコアARM Cortexマイクロプロセッサー。

・GMT(Global Master Timing)を搭載したUSB、S/PDIFインタフェース:ジッターをフェムト秒精度で排除。

・Active Noise Cancellation IIとiPurifier搭載技術がオーディオ信号から歪みを除去。

・インテリジェントなLANスイッチ・コントローラー。

・ソフトスタートによってハイPSRR(電源電圧変動除去比)、低アイドル電流、低ドロップアウト電圧を実現。

・シンクロナス1.6MHzハイスピード精密電源コントローラー。

・C0Gキャパシター、太陽誘電とムラタの低ESR(等価直列抵抗)インダクターを使用。

ZEN Streamは真のハイレゾ・デバイスです。

LANケーブル接続はもちろん、Wi-Fi接続でも、PCM32bit/384kHz、DSD11.2MHz(DSD256)までサポートします。

ZEN Streamの設計の巧妙な部分のひとつが、「Exclusive(排他)」モードの中から希望のモードを選ぶことができる機能です。

@〜D特定の使用モードに的を絞ることによって最適化されたパフォーマンスを引き出すことが出来ます。可能な限り最高に純粋なパフォーマンスを引き出すために、専用の動作モードを個別に設定することができるのです。

「ソフトウェア・ジッター」を最小限に抑えるために、他のプログラムはすべてシャットダウンされます。

@All-in-one(AIO):サービスを特定しないこのモードはすべてのプラットフォーム、フォーマット、機器に有効です。

ADLNA:このモードを選択すると、ZEN StreamをDLNA対応アプリや機器と一緒に使用するようにパフォーマンスを最適化します。

BHQ Player NAA: ZEN StreamをSignalystのHQPlayerソフトウェアとともに使用して、HQ Player NAA(Network Audio Adapter)として使用する時にこのモードを選択します。

CRoon: ZEN StreamをRoonの環境と統合する時にこのモードを選択します。

DTIDAL: TidalのMastersプランを使用している時にこのモードを選択します。

USBポートは、入力も出力もSuper Speed USB3.0に準拠

iFiの「Active Noise Cancellation II」テクノロジーによって、オーディオ信号から歪みを除去します。同様に、S/PDIF同軸出力は、iFiの信号浄化テクノロジー「iPurifier」を搭載しています。

デジタル入力端子を備えた外付けDACやアンプと接続することができます。これらのデジタル出力は、iFiのフェムト秒精度のGMT(Global Master Timing)回路によってデジタル・オーディオ信号からジッターを除去します。

付属の電源アダプターは汎用品です。

もちろんiFiのiPOWER2:9V、12V、15Vでグレードアップが可能です。価格的にはバランスが取れませんが、IPOWER-ELITE:12V、15Vで更なるグレードアップにチャレンジすることもできます。

ちなみに、電圧による音質の変化は基本的に無いとのことですが、理論的には高い電圧のほうが有利かもしれません。

試聴してみました。

フロントパネルは左から電源スイッチ、ネットワークステータスLED、音源のフォーマットLED、LEDのON/OFFと無線接続ボタンになっています。

@接続してみました。

有線接続をする場合、セッティング自体は非常に簡単です。

1. ルーターからのLANケーブルを接続する
2. ACアダプタを接続する
3. 電源ボタンを押すだけです。

あとはネットワークステータスLEDが白/緑に点灯するのを確認すれば、DAコンバータに接続頂いて大丈夫です。

※無線接続の場合は本体向かって右側の無線接続ボタンを長押し(2秒)し、スマホ等から無線ルーターへの接続設定を行って頂く必要があります。

実際に比較すると有線接続のほうが好印象で、ネットワークハブからの距離も近い、スタッフ(とうふ)宅の環境では無線接続にするメリットは少なかったため、音質の感想は有線接続での感想となります。

Aネットワークオーディオで試聴してみた。

私はネットワークプレーヤーにTEACのNT-505(生産完了モデル)を使用しており、コントロールアプリには『 TEAC HR Streamer 』を使用しています。

このTEAC HR StreamerはOpenhome/DLNAにも対応しているので、「ZEN STREAMも同様にコントロールできるだろう」と思っていたのですが、動作しませんでした。曲の再生指示(送り出し)はできるのですが、スキップやその他の操作ができなかったのです。

そこで、I/OデータのSoundgenicや、高級オーディオNASで著名なfidataの純正アプリ『 fidata Music App 』のアプリで試してみると、無事動作確認がとれました。

スマホやタブレットをリモコン代わりに使えるというのは便利である反面、このようなソフトウェアの相性といった予想外の問題に悩まされるとは。。。ZEN STREAMという存在が革命的にネットワークオーディオの敷居を下げたとはいえ、まだまだ難しさを感じますね。

NT-505からの直接再生と、ZEN STREAMをトランスポートにNT-505をUSB-DACとして再生した場合を比較しましたが、やはり、ZEN STREAMを使用したほうが、一音一音がしっかりと表現される事で、音の説得力や存在感が増しているのが一聴してわかります。

同じ音源でも、"ただ上手に演奏している"と"感情を込めて演奏している"くらいの違いがあり、楽しい音が耳に届きます。

そして、操作面でも違いを感じさせられました。音源データの送り出しや読み込み時にNT-505では少々モタつく事があるのが、ZEN STREAMではモタつく事はなく音源データを読み込んでくれるのです。

音質面での差も大きい中、操作の面でも差が大きく、音源の送り出し側(トランスポーター)の重要度を再認識させられますね。





今回ご紹介した機種